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宇部日報社

山田洋次監督、最新作公開で舞台あいさつ「特別な上映会に」【宇部】

マドンナとの思い出話も

 青年期を宇部市で過ごした映画監督、山田洋次さん(91)の最新作「こんにちは、母さん」の先行上映会が22日、フジグラン宇部内のシネマスクエア7で開かれた。山田監督が舞台あいさつに立ち、新作にまつわるエピソードを紹介してファンの質問にも答えた。山田監督のふるさと応援団うべYY会(宮本輝男会長)主催。

 松竹配給の同作(110分)は吉永小百合、大泉洋、永野芽郁、宮藤官九郎らが出演。現代の東京の下町を舞台に生きる家族が織り成す人間模様を描いた人情ドラマとなっている。

 巡査役を演じた北山雅康と舞台に上がった山田監督は「宇部は思春期を過ごした大切な場所。炭鉱景気で大勢の人が宇部に流れ込み独特のエネルギーがあった。日本全体が飢餓の中にあったが、貧しいながらもやがて青空が向こうに広がるような希望にあふれていた」と振り返った。

 「監督にとってマドンナは?」と聞かれると、中学3年時のアルバイトで、売れ残ったちくわを西宇部駅(現JR宇部駅)近くの草競馬場にある屋台に持ち込んだところ女主人が全部、買ってくれたエピソードを紹介。「また残ったらおばさんが全部、引き取る」という言葉に感激し、泣きながら自転車をこいで家に帰ったという。「売れ残っても心配ないといううれしさより、おばさんの思いやりに生きる希望さえ感じた。自分にとって今も女神のような存在」と語った。

 今年になって、その思い出を新聞やテレビで語ったところ「私の母親(故人)のことでは?」と神奈川県に住む女性(96)が親族を通してうべYY会に手紙を託した。 手紙を受け取った山田監督は〝女神〟だと確信。「青春時代を支えてくれたおばさんにずっとお礼を言いたかった。きょうは特別な上映会になった」と感慨深げに話した。

 山田監督は大阪府豊中市出身。戦後、満州から日本へ引き揚げ、15~18歳を藤山平原で過ごした。旧制宇部中(現宇部高)に2年間在籍した後、東京大法学部に進学。日本を代表する映画監督として今も現役で活躍している。うべYY会は2011年に結成し、翌12年から新作発表ごとに山田監督を招いて先行上映会を開いている。

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