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北羽新報社

能代ミュージカル3年ぶり公演 「能代大火物語」感動呼ぶ

観衆を感動させた能代ミュージカル「いのちが芽吹く街 能代大火物語」

 NPO法人能代市芸術文化協会主催の能代ミュージカル第40話「いのちが芽吹く街 能代大火物語」は26日、市文化会館大ホールで上演された。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの公演。昭和24年、同31年の能代大火を題材に、出演者は消火活動に当たる消防団員や復興に向けて市民がたくましく生き抜く姿を迫力たっぷりに演じたほか、ダンスや能代吹奏楽団の演奏も繰り広げられ、詰め掛けた1千人の観衆を感動させた。

 第1幕は昭和24年2月20日に発生した第1次能代大火を取り上げ、0時35分に清助町新道(現在の浜通町)の木材工場付近から火が出ているのを消防団員が望楼から確認。火が広がる中で逃げ惑う家族や、延焼を防ぐために消防団員が家屋を壊す様子などを歌いながら演じ、炎をイメージした赤い衣装でのダンスも繰り広げられた。
 鎮火直後や配給所で発生したトラブルなどの場面もあり、市民たちのすさんだ様子や心の葛藤が描かれた一方で、後に夫婦となる主人公2人とその家族のやりとりや、火災に強いまちづくりを目指し、能代の復興に向け一致団結する市民の姿が力強く演じられた。
 第2幕では、徐々に復興が進んで市民が日常を取り戻していき、市出身の体操選手、小野喬さんのヘルシンキ五輪凱旋報告会や消防団の訓練、29年の復興祭、挫折しながらも夢に向かって努力する主人公たちの姿が演じられた。31年3月20日の第2次能代大火の場面では、またしても街が焦土と化して人間の無力さを感じさせたが、市民たちは互いに励まし合い、諦めずに街を復興させることを誓い合う姿が描かれた。
 劇中ではさまざまなオリジナル曲が披露され、吹奏楽演奏やコーラス、ダンスもステージを盛り上げた。最後は「いのちが芽吹く街フィナーレ」を全員で合唱し、会場は大きな拍手に包まれた。
 主人公の1人を演じた戸松凜君(能代科技高3年)は「最後までやり切れるか不安だったけれど、自分の役をこなすことができた。来場者から勇気をもらえたと声を掛けられ、自分が誰かを元気づけたり、勇気づけたりできたことがうれしい」、同じく主人公を演じた堀百花さん(能代高同)は「初参加で主役に選ばれて緊張した。役が普段の自分とは違う性格の人物だったので練習では演技が遠慮がちになってしまったが、本番ではなり切れるように頑張った。終わってみると寂しさも感じたが、今は達成感しかない」と話した。
 鑑賞した同市大瀬侭下の木名瀬カズ子さん(75)は「第1次大火の時は1歳で、家が燃えてしまい親戚を頼り、第2次大火では家は大丈夫だったが、能代の大部分が焼けてしまった。ミュージカルで昔のことを思い出し、大火にくじけず立ち直っていく姿に感動した」と語った。
 能代ミュージカルは、昭和55年に同会館の開館記念事業として初演。脚本、演出などを地域住民が手掛ける手作りミュージカルとして親しまれている。第40回公演は当初令和3年度中の上演を目指していたが、新型ウイルスの感染拡大の影響で延期を重ね、今作は総勢約140人で作り上げた。

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