氷点下、生徒の力比べ熱く 能代市東雲中で伝統の雪中綱引き

クラスメートと力を合わせて綱を引っ張った能代市東雲中の「雪中綱引き」
能代市東雲中(檜森秀樹校長、生徒182人)の伝統行事「雪中綱引き・強歩大会」は22日、同校グラウンドなどで行われた。時折小雪が舞う中、生徒たちは教職員や家族らの応援を背に、クラスメートと協力して綱を引いたり、古里を駆け抜け、中学校生活の思い出の一ページを刻んだ。
運動会、学校祭と並ぶ同校の三大行事の一つで、極寒に耐え、東雲原を開拓した古里の先人たちの「開拓魂」を受け継ごうと昭和36年度から二十四節気の一つ「大寒」に合わせて行われており、今年で62回目。令和元年度から昨年度までは県公立高校入試の前期選抜試験日の直前だったため、12月に時期をずらして行ったが、5年度入試から制度が変わり、1次募集(特色選抜、一般選抜)が3月に実施されることから、再び1月に行うことにした。
開会式で檜森校長は「雪中綱引き」の歴史や先人たちの思いを紹介し「今日は寒いが、クラスのみんなと一致団結して頑張ってください」と激励。生徒会長の嶋田瑛太君(3年)は「綱引きはクラスが一丸となって、強歩大会では最後まで自分の力を信じて進み続け、全員でゴールしましょう。3年生は悔いを残さないように全力で、1、2年生は3年生より魂を込めて頑張ろう」と呼び掛けた。
春日圭PTA会長のあいさつに続き、体育委員長の佐藤帆乃夏さん(同)は「先輩たちが築き上げてきた伝統行事『雪中綱引き・強歩大会』において、校訓『自主開拓』の精神を胸に刻みながら、思い切り綱を引き、思い切り古里・東雲の大地を走り、中学校生活の思い出の一ページを刻むことを誓う」と選手宣誓。応援団幹部はエールを披露し、全校生徒を鼓舞した。
秋田地方気象台によると、競技が行われた午前10時の同市能代地域の気温は氷点下1・7度。時折小雪が舞う中、学年ごとに試合に臨んだ生徒らは雪で足を滑らせながらも懸命に綱を引っ張り、好勝負に観衆からは温かい声援や拍手が送られていた。
綱引き後は強歩大会が開かれ、生徒たちは同校正門を発着点に能代支援学校前を経由する約4・2㌔のコースに臨んだ。
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