「餅の花」華やかに あすナリムチ 奄美大島

家内安全などの願いを込め飾り付けられたナリムチ用のブブ木=12日、鹿児島県奄美市名瀬の末広市場
14日は家内安全や五穀豊穣(ほうじょう)を祈る新春の伝統行事「ナリムチ」。鹿児島県奄美大島の商店には色とりどりの餅が飾られたブブ木(リュウキュウエノキ)が並んでいる。手作りする家庭もあるが、近年は完成品を購入する家庭が多いという。「若い世代にも取り入れてもらいたい」と意匠に工夫を凝らしたものも見られ、華やかな「餅の花」が買い物客や通行人の目を楽しませていた。
ナリムチは奄美大島北部や徳之島の一部で行われ、小正月前日の14日に床の間や玄関に飾るほか、仏前や墓前にも供える。枝は「正月の送り」の18日に下ろされ、かつては家々でナリムチの餅とサツマイモを混ぜて「ヒキャゲ」を作り、食べる風習もあった。
奄美市名瀬の末広市場内の店舗には12日、同市名瀬の大工・坂下修一さん(62)が作った販売用のブブ木が並んだ。父の跡を継いで、40歳から毎年80~100本ほど製作しており、今年は伝統的な台付きのもの40本に加え、アパートなどでも飾りやすい壁掛け式のものも40本用意した。
坂下さんから餅の付け方などを教わった店主の白畑梓さん(36)は、「亡き母と作ったことを思い出す。完成品の販売のほか親子連れなどを対象にナリムチのワークショップを開き、大切な伝統行事として若い人に伝えていきたい」と話した。
関連記事
「輝け三川」の拠点 活動・交流センターが完成
和歌山県旧大塔村の田辺市三川地域を盛り上げようと、住民でつくる「輝け三川」(谷口秀寛会長)の拠点「活動・交流センター」が同市面川に完成した。地域の名所「百間山渓谷」に向かう市道沿いに手作りし「...
酒田の魅力 おもてなし学ぶ 泉小 酒田舞娘とお座敷遊び体験
酒田市の泉小学校(長岡勝也校長)で14日、酒田舞娘(まいこ)による出前授業が行われ、5年生41人が参加。芸妓(げいぎ)の小鈴姐さん、酒田舞娘の鈴華さんと鈴千代さんの講話・演舞を通し「酒田の魅力」「おも...
マイマイガ 幼虫続々 大量発生を警戒 遊具や洗濯物…駆除追われる 浦幌
浦幌町内で今月に入り、マイマイガの幼虫が各所で確認されている。外に干した洗濯物や車などに付着し、町民は駆除に追われている。 十勝では2008年、本別や足寄など東部を皮切りに全域でマイマイ...
県央連携7市町のプロモーション、山口宇部空港【宇部】
広域観光を誘引 山口宇部空港の国内線到着ロビーで、県央連携都市圏域を構成する7市町(宇部市、山陽小野田市、山口市、美祢市、萩市、防府市、島根県津和野町)による合同観光プロモーションが行われて...