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防災の要、確保に力 長野県諏訪地域、減少傾向の消防団員

 総務省消防庁は20日、今年4月1日時点における全国の消防団員数を公表した。前年比2万1299人減の78万3578人で、80万人を割り込んだ。若年者の割合も減り、30代以下は4割を下回った。長野県は、条例定数の3万4992人に対して、実員数は3万887人。前年に比べて1590人減少し、減少数は全国で最も多かった。人口が減る諏訪地方も団員確保は課題。ただ、消防団員に対する支援制度を設けるなど、地域防災の要として団員の確保に力を入れる自治体も。長野県諏訪地域は今年御柱年。警備活動に励む団員を身近に感じて入団した人もいる。

■若者減少、活動の負担

 諏訪消防協会によると、今年4月1日現在の6市町村の団員数は2812人で前年同期比75人減。条例定数比だと全体で約300人不足している。

 岡谷市は、転勤など自己都合による退団が多いという。一方で今年度の新入団員は5人。市消防課はコロナ禍で直接訪問による新入団員の勧誘が制限されるなど活動が難しい現状に触れ、「この先の団員確保が重要になる」とする。下諏訪消防署の消防団担当者は、少子化で若者が減少していることに加えて、仕事の傍ら操法練習などを行う消防団活動を負担に感じ、入団をためらう若者も多いのでは―と推測する。

 ただ、この担当者は「原因はそれだけではない」と指摘。以前から、名簿上在籍となっていても活動に参加しない(できない)人も見られ、より質の高い団活動をするために数年前から各分団で団員への意向調査を実施。「団員の精鋭化を図る中での数字上の減少」との見方も示した。団員確保に向けて、今後も地元にいる若者への地道な勧誘活動を継続していく方針だ。

■団員と家族優遇事業も

 団員数が持ち直している動きも。4月1日現在の対前年比で団員数が増加した富士見町消防団。元消防団員に機能別団員として入ってもらうなどして横ばいから持ち直しており、移住者の中にも加入する人がいるという。町は、地域防災活動の要として活躍する団員と団員を支える家族への感謝の気持ちを込め、割引サービスや上乗せ補助などが受けられる団員の優遇支援事業を実施。「加入促進効果は分からないが、参考になる取り組みとして、県内外の自治体から多くの問い合わせを受けている」という。

 諏訪市消防庶務課によると、今年は4月以降に団員が約20人増加し、うち10人ほどは9月ごろから入団した。小宮祭での警備姿に憧れた人がいることや、消防団活動の経験談を聞いて団に対する印象が変わったのではないかという。同課は「地域住民と団員が顔を合わせる機会が多かったことが増加につながったと思う。地域とつながることの大切さを実感した」とした。

 茅野市は現在、市消防団総合計画を策定中。消防団の部数のほか団員数、消防車両の配備数の整理、削減などを検討している。原村は来年度からの団員報酬の引き上げに伴って、団員個人に報酬を直接支給するため、各団員の活動実態を把握し、実働人数に合わせた整理を行う方針。

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