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北羽新報社

能代港に洋上風車20基設置 年内商業運転開始へ

SEP船「ザラタン号」で能代港湾区域の洋上風車20基を設置(写真は秋田洋上風力発電提供)

 能代港の港湾区域で行われている洋上風力発電の風車据え付け工事が26日、完了した。海面からの高さが約150㍍に及ぶ巨大な風車が20基並び、順次試運転を進めている。来週から秋田港湾区域で残る13基の設置作業に移り、12月までに国内初となる大規模な商業運転を開始する予定。

 丸紅(東京)など県内外13社で設立した特別目的会社「秋田洋上風力発電」(秋田市)が開発するプロジェクトで、能代、秋田両港に計33基設置する。海底に基礎を打ち込む着床式で、大手風力発電機メーカー・ベスタス(デンマーク)製。出力は1基当たり4200㌗、合計14万㌗で、平均的な家庭約13万世帯分の電気を賄える。2年2月、ケーブル敷設といった陸上工事を皮切りに着工した。
 能代、秋田両港湾区域では昨年5~9月、海底に基礎杭(くい)(モノパイル)を打ち込み、その上に基礎杭とタワー本体をつなぐ接続部材「トランジションピース」を設置した。
 タワー本体の据え付けは海が荒れる冬期間を避け、7月2日に9カ月ぶりに再開。タワー(支柱)、ナセル(発電機)、羽根(ブレード)を大型クレーンを使って黄色のトランジションピース上部に据え付けた。
 今回の工事では秋田港飯島ふ頭でタワー、ナセル、ブレードを専用のSEP船「ザラタン号」に積み込み、能代港を5往復して20基設置した。海上での迅速な設置と低コスト化を図るため、2分割されたタワーは秋田港飯島ふ頭で事前に組み立てた。24時間態勢で工事を進め、1日1基のペースで完成させた。北防波堤の外海側と能代火力発電所の裏手にそれぞれ10基ずつ配置し、現在法定検査を行っている。
 昨年は基礎杭の打設音に能代、秋田両港近くの住民から苦情が寄せられたが、本体の据え付けはボルトを締めて行うため周囲に音が鳴り響くことはなく、苦情もなかったという。
 脱炭素社会の切り札として期待される洋上風車の建設工事が最終盤を迎える。丸紅出身の岡垣啓司社長は「計画通り能代港20基の据え付け工事を完了できた。全国初となる大規模な洋上風力の商用運転開始により、わが国の洋上風力発電の起爆剤になれば」と話した。  総事業費は約1千億円。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)を活用し、運転開始から20年間、電力会社に売電する。売電価格は1㌗時36円。

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