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道洋菓子コン最高賞の栄誉 ファームソレイユの柴山さん 童話の世界きめ細やかに表現

苫小牧市拓勇西町の洋菓子店ファームソレイユに勤めるパティシエ柴山加奈子さん(31)が、一般社団法人北海道洋菓子協会主催の「2022北海道洋菓子作品コンテスト大会」(24日、札幌市)で、最高賞に当たる北海道知事賞を受賞した。柴山さんは「(新人時代から)ずっと狙っていた賞をやっと取ることができてうれしい」と喜んでいる。

道知事賞に輝いた作品を手にする柴山さん

 同コンテストは、全道のパティシエたちが、「グラン・ガトー」「ギフト菓子」「ピエス・アーティスティック(あめ)」など7部門でそれぞれの菓子作りの腕を競う大会。今回は各部門に計110点のエントリーがあった。柴山さんは2011年から、アーモンド粉末や砂糖などを練り合わせた洋菓子「マジパン」のデコレーションケーキ部門に出場。13年には同部門で金賞を獲得している。

 今回も同部門に挑戦。グリム童話「こびとのくつや」をテーマにしたデコレーションケーキを出品した。「一度目標を決めたら、諦めない性格」と言い、菓子で作る靴の縫い目や靴底など見えにくい場所も、一つ一つ丁寧に作り込んだ。仕事終わりや休日を利用して5月上旬から作業を進め、完成は作品搬入日の今月24日朝だったという力作だ。

 きめ細かい手作業で童話の世界観をリアルに表現した作品は、審査員から高い評価を得て、同コンテストの総合的な賞として最高の道知事賞に輝いた。

 道内の精鋭パティシエの中でトップに立った今回の受賞を機に、柴山さんは「勤務先の店の名が広まり、市外の方にも店の味を知ってもらえるようになれば」と期待する。

 10月25~27日に東京で開かれる全国規模のコンクール「ジャパンケーキショー東京」(日本洋菓子協会連合会など主催)にも挑み、新たな作品を出す予定。昨年のケーキショーでは銅賞を獲得しており、今回は銀賞以上を目指している。

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