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文化的歴史景観保存向け(善寳寺奉賛会)後世に伝える顕彰碑建立

 鶴岡市の善寳寺(五十嵐卓三住職)で18日、春の大祭に合わせ、「龍澤山善寳寺奉賛会」(会長・新田嘉一善寳寺最高顧問)の顕彰碑除幕式が行われた。同寺の文化的歴史景観の保存に向けた奉賛会の取り組みを後世に伝える顕彰碑3基が、境内の五百羅漢堂前に建立された。

建立、除幕された奉賛会顕彰碑前で記念写真に納まる新田最高顧問(中央)と五十嵐住職(左から2人目)

 奉賛会は2014年5月に発足し、全国に協賛を呼び掛け、羅漢堂わきや本堂の大書院周りの「禅庭」を整備し、羅漢像の修復を続けた。15年には五重塔など6つの堂塔伽藍(どうとうがらん)が国の登録有形文化財に指定された。このうち五百羅漢堂は北前船関連の日本遺産にも登録。18年には開基・妙達(みょうたつ)上人(しょうにん)の生誕1150年祭の法要、龍神殿の初のご尊体ご開帳などが繰り広げられた。

 奉賛会の当初の資金計画がほぼ達成されたことから、一つの区切りとして顕彰碑を建立。黒御影石の碑は1基当たり縦1・5メートル、横2・4メートル、厚さ18センチ、重さ2・1トンあり、地元をはじめ全国各地の企業・団体、個人の1000を超える奉賛者名が刻まれた。碑は3基とも秋田県にかほ市象潟町の川越工業(川越康平社長)が建設を担った。

 除幕式には、新潟市の「小杉講」を含む約70人が参列。五十嵐住職のあいさつに続き、新田最高顧問が「善寳寺はこの地域のみならず、また一寺院の立場を超えた信仰霊場の役割を担っている。今後とも歴史的、文化的な建造物や景観を含め、一体として守られることを願う」とあいさつ。奉賛会の代表や同寺、小杉講の関係者が3基の顕彰碑を除幕した。羅漢像の修復は継続される。

 この日は春の大祭の初日で、除幕式後には地元の幼児らによる稚児行列、祈祷(きとう)が行われた。

寳寺春の大祭で行われた稚児行列

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