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在来野菜「升田かぶ」PR 八幡小6年生が応援ソング 残せ 升田かぶ いつまでも♪ 歌って踊ってミュージックビデオ撮影

 酒田市の八幡小学校(髙橋共之校長)の6年生が8日、同校学区内の升田地区の在来野菜「升田かぶ」をPRするため、子どもたち自身が作詞した応援ソング「未来へつなげ升田かぶ」を披露、ミュージックビデオ(MV)の撮影を行った。

升田かぶをPRする動画撮影が行われた

 升田かぶは、長さ15センチほどで、ミニチュアの大根のような形。生では清涼感ある香りと強い辛味、火を通すととろんとした甘味が特徴。そばの薬味や煮物、焼き物にも合うという。同地区では現在3―4人の農家が栽培するのみで、絶滅も危惧されているという。

 同校では、3、6年生が、週1回の総合学習の時間を使って升田かぶのことを調べたり、同地区の農家・村上正敏さん(71)から指導を受けながら、同校敷地内の畑で、4月に種まきから草取り、11月に収穫などを体験。収穫後は調理やレシピコンテストに応募するなど理解を深めている。

 学習を進める中で、地域に伝わる升田かぶをもっとPRできないかと6年生が発案。昨年8月下旬から応援ソングの制作に着手、自分たちで歌詞とダンスを考案し、作曲を同校非常勤講師の佐藤ふみおさんに依頼。同10月下旬の文化祭で「未来へつなげ升田かぶ」を初披露した。軽快なリズムの中に「100年前からあったんだ」「残せ升田かぶいつまでも」などのメッセージが込められている。MV撮影はこうした活動の一環で、同校からPR方法の相談を受けた大沢地区集落支援員の阿部彩人さん(41)と日向地区集落支援員、中島友彦さん(36)が趣旨に賛同し、動画撮影を企画した。

 この日の撮影には6年生16人が参加。阿部さんや中島さんらから演技指導を受けながら、フレーズごとに体育館、教室、校庭と場面を変え、約1時間かけて撮影を行った。参加した阿曽桜咲(さくら)さん(12)は「升田かぶを全国にPRするためにどうしたらいいかを考えて歌を作った。見てくれた人が興味を持ってくれれば」、荒生蓮(れん)君(12)は「感情を込めて踊れたので良かった。料理に使うと甘くなっておいしいので食べてみてほしい。全国の人に動画を見てもらいたい」とそれぞれ話していた。

 撮影を担当した阿部さんは「在来野菜がなくなってしまった地域も多い中で升田かぶが続いているのは大事なこと。自分たちの代でなくなってしまわないように協力したかった」、中島さんは「今回は子どもたちが主役だが、在来野菜を残していきたいという思いは一緒」などと話していた。

 撮影したMVは編集作業を行い、同校の卒業式がある今月18日までに完成させる。6年生にも見てもらう予定で、その後、動画投稿サイト「YouTube」で公開する。

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