奄美でも職域接種開始 名瀬徳洲会病院 モデルナワクチン600人に
名瀬徳洲会病院で始まった新型コロナウイルスワクチンの職域接種=31日、鹿児島県奄美市名瀬
鹿児島県奄美市の名瀬徳洲会病院(松浦甲彰院長)で8月30日、新型コロナウイルスワクチンの職域接種が始まった。同病院の出入り業者と住民ら約600人が接種予定で、初日と2日目は合わせて約140人が接種した。奄美で民間による職域接種は初めて。同病院は現在も予約を受け付けており、16歳以上で接種券があれば誰でも接種できる。
職域接種は、ワクチン接種を加速させるため、賛同する企業や大学など職域単位で実施される。
名瀬徳洲会病院では8月30日~9月3日、9月6日~10日の計10日間で1日平均60人を目安に、1回目のワクチン接種を行う。接種するのはモデルナ製ワクチン。2回目の接種は1回目から約1カ月後で、10月中には2回の接種を完了したい考え。
同病院によると、当初は7月ごろ開始を予定していたが、国のワクチン供給が一時滞った影響で、遅れたという。
病院の出入り業者らにチラシを配ったり、ホームページや無料通信アプリLINE(ライン)などで情報発信したりして、予約を呼び掛けた。
2日目の31日は午後2時に始まり、医師2人を含むスタッフ15人体制で接種業務に当たった。接種した奄美市の女性は「島でも感染者が増えていたので、ほっとした」と話した。
同病院の上谷由美子看護部長は「全国でこれだけ感染が拡大している中、島の医療体制を逼迫させないためには、一人でも多くの人にワクチンを接種してもらい、重症化する人が増えないことが、何より重要。それが島の医療、島民の命を守ることにつながる」と話した。
名瀬徳洲会病院での職域接種の予約はワクチンがなくなり次第締め切る。費用は無料。自治体が配布する接種券と問診票、運転免許証など本人確認できるものが必要。高校生は保護者同伴。
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