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奄美・沖縄 世界自然遺産に ユネスコの委員会、登録決定

多様な動植物を育む照葉樹の森=2021年3月、鹿児島県奄美大島

 オンラインで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は26日、日本が推薦した「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島、沖縄両県)を世界自然遺産に登録することを決めた。絶滅危惧種や固有種が多い独特で豊かな「生物多様性」が評価された。3年前の「登録延期」から、再挑戦で念願がかない、地元は喜びに沸いた。

 奄美・沖縄は日本列島の南端に弧状に点在する琉球列島の一部。世界自然遺産の登録区域は4島の陸域4万2698ヘクタール。大陸との分離・結合を繰り返した地史などによって生物が独自の進化を遂げ、多様な動植物が生息・生育している。

 アマミノクロウサギやヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコなど、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに記載された絶滅危惧種95種が分布し、そのうち固有種が75種を占める。

くす玉開きで世界自然遺産登録を祝う鹿児島県奄美大島の5市町村長ら=26日午後7時ごろ、奄美市名瀬総合支所

 奄美・沖縄をめぐっては、政府が2017年2月、ユネスコに推薦書を提出。現地調査を行ったユネスコの諮問機関・IUCNは18年5月、推薦地の分断などによって希少な動植物の保護が十分でないとして、「登録延期」を勧告した。政府はいったん推薦を取り下げ、区域の再編など勧告に沿って推薦内容を見直し、19年2月に再推薦した。

 IUCNは再調査を経て今年5月、「生物多様性」を評価し、「登録が適当」と勧告。21カ国でつくる世界遺産委員会は勧告を踏まえて登録を決めた。

 委員会では「独特で豊かな生物多様性の生息域内保全に、極めて重要な自然の生息地」と評価。▽西表島の観光客の制限▽アマミノクロウサギなど希少種の交通事故防止対策▽包括的な河川再生戦略の策定▽緩衝地帯の森林伐採の制限―を要請し、22年12月1日までにユネスコへ報告するよう求めた。

 日本の世界自然遺産は屋久島(鹿児島)、白神山地(青森、秋田)、知床(北海道)、小笠原諸島(東京)に続いて5件目。

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