竹富島行きの船に荷物を積み込む平良匡さん（右）と今田敦之さん＝2日午後、離島ターミナル

　竹富町と与那国町の離島住民のための買い物代行サービス「ゆいまーる便」が6月から本格的に展開されている。サービスを利用した人たちからは「手数料も交通費より安く節約になる」「早ければ翌日に届く」など好評だという。サービスを提供するてぃだくくる合同会社の平良匡さんは「スーパーを回るのは大変。ゆいまーる便で時間の有効活用を」と呼び掛けている。

　離島住民が石垣島で買い物をしようとすると船で港まで訪れ、そこからタクシーやレンタカー、バイクなどを借り、スーパーなど量販店をはしごして必要なものを購入する。

　ここ1年ほどは、交通費がかかるだけでなく新型コロナウイルス感染におびえながらの買い物となっているという。

　同社では事業を始める資金の一部にクラウドファンディングを活用。1カ月ほどで90人の賛同者から115万円余りの支援が寄せられ、「以前、竹富島や小浜島の人にお世話になった」や「離島住民のためにがんばってほしい」などと郡外の支援者が半数ほどを占めた。

　中には「返礼品はいらないので、島の人たちの手数料に充ててほしい」という申し出もあり、同社の今田敦之さんは「多くの人の支援に驚いた。これからも人と人とのつながりを大切にしたい」と感謝、「島の利便性向上に貢献していきたい」と話している。

　代行可能店舗はサンエーやドン・キホーテ、ゆらてぃく市場など食料品や日用品を扱う量販店5店舗のほかメイクマンとエディオンにも対応する。