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「再開」「休止」割れる 帯広・地域交流サロン 自粛要請解除

 帯広市内で市民が運営する高齢者の居場所「地域交流サロン」について、帯広市社会福祉協議会(社協)は3月末、新型コロナウイルスの影響による活動自粛の要請を解いた。今月活動を再開したサロンがある一方、約4割のサロンは感染を懸念して活動休止を続ける意向を示しており、対応が分かれる。

1年ぶりに再開した「光南ほほえみ倶楽部」。時間を短縮し、飲食方法を見直した

 地域交流サロンは福祉センターなどを拠点に近隣の高齢者が交流する場。帯広では2004年に1カ所目が開設され、今では29カ所にある。月2~4回程度開催し、18年度は延べ2万2000人が参加したが、新型コロナの感染拡大を受け、市社協と各サロンが協議。昨年2月28日から活動自粛を呼び掛けていた。

 当初は昨年9月の再開を目指したが、多くのサロンで、市が福祉センターなどで定めた人数制限(現在は緩和)を超えることが分かり、自粛要請は今年3月末まで継続した。

 一方、一部のサロンでは、高齢者が外に出る機会を失うことで体力や気力が衰える「フレイル(衰弱)」に陥り、要介護者が増加することを懸念。数カ所のサロンは雪で外出しにくくなる秋に、散歩や公園を使った体操など屋外での活動を模索した。

 市社協も「家に閉じこもる期間が長引くことはこれ以上避けたかった」(地域福祉課)とする。十勝管内での感染者数が冬よりも減少したことを背景に、4月から再開を認めることを決めた。

 今月8日に最初に再開したのは、光南福祉センター(東7南21)の「光南ほほえみ倶楽部(くらぶ)」。高齢者と運営スタッフら約30人が1年1カ月ぶりに再会し、マリンバやマンドリンの演奏を聴いて楽しんだ。村上やよいさん(77)は「サロンの自粛期間が長く、なかなか外出しにくいこともあって、鬱(うつ)っぽくなったことも。みんなと会えてほっとした」と笑顔を見せた。

 再開したとはいえ、感染防止策で活動は様変わりした。休止前は大皿に盛った菓子を参加者が自由に食べていたが、ペットボトルの茶などを配ることにとどめた。開催時間も従来の2時間から1時間に短縮した。

 同サロンの運営スタッフは活動休止中も、参加する高齢者に手作りのブローチなどを配布したり、電話したりして再開を待った。本間悦子代表は「再開することで少しでも元気になってほしい。感染は不安だが、誰が感染するかも分からない状況。感染した人を責めることなく見守ることが大事では」と話した。

 4月以降の再開を目指すサロンがある一方で、活動休止を続けるサロンも多い。市社協が各サロンの意向を確認したところ、昨年度は30カ所あったサロンのうち、1カ所は活動を続けるのが難しく閉鎖となった。

 また、約4割の12カ所が活動休止を続けると回答し、「十勝管内でもクラスター(感染者集団)が発生した」「ワクチン接種にめどが立つまでは開催できない」といった理由を挙げる。市社協地域福祉課は「東京や大阪など十勝管外の感染拡大が続き、自粛継続の回答が増えている」としている。

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