全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

「奄美の自然の生命力描きたい」 画家・久保井さん、巨木大作に情熱注ぐ 奄美市名瀬

奄美の巨木を描いた大作「鼓動」の一部=14日、鹿児島県奄美市名瀬

 赤い大地に脈打つような無数の気根-。鹿児島県奄美市名瀬の画家・久保井博彦さん(73)が奄美の巨木を題材にした油彩の大作に挑戦している。「鼓動」をテーマに、F130号(194×162センチ)のキャンバス16枚を組み合わせた作品は幅約15・5メートル、高さ約3・2メートル。4年がかりで制作に打ち込み、今年夏にも完成を見込む。久保井さんは「奄美の自然の生命力のすごさを描きたい」と情熱を傾ける。

 久保井さんは武蔵野美術大学油絵実技専修科研究課程修了。家業の大島紬製造業の傍ら奄美の自然や人物をモチーフに描き続け、県内外の公募展や展示会で精力的に作品を発表している。2008年と10年にパリで個展を開催。日本美術家連盟、写実画壇会員。名瀬美術協会長。

久保井博彦さん

 巨木との出合いは学生だった1970年代。帰郷した奄美大島の海岸で、石垣に絡みつくように根を下ろすガジュマルに感銘を受けた。以来、デイゴやアコウ、オキナワウラジロガシなど、奄美各地の巨木を描いている。

 本作は16年2月に奄美市住用町の山奥で出合ったハマイヌビワの巨木が題材。奄美の妖怪ケンムンがすむといわれ、大地に下ろした無数の根の幅は10メートル以上。朱色で表現した奄美の大地に、褐色の根や幹が広がり、力強く地面に食い込む様子を重厚に描いた。

 17年夏に制作を始め、奄美市名瀬入舟町のビル1階にあるアトリエで毎日キャンバスに向かう。「迫力や臨場感を出すために、木と同じような大きさにしてみたい」(久保井さん)と挑戦した作品はこれまでで最大。全16枚のうち、現在は最後の1枚に取り組む。

 08年に心筋梗塞を患った。心臓から体内を巡る血液の流れを強く意識するようになり、巨木を描くテーマは「鼓動」になった。「大地に根を張って、水を吸って循環している。人間の体も同じ。生命には何でも鼓動がある」と久保井さん。「奄美の自然の生命力を感じて、人も元気が出ればいい」と笑顔を浮かべた。

関連記事

紀伊民報社

子ども食堂を全小学校区に 今後3年間で目指す

 和歌山県は本年度から3年間で、県内全ての小学校区に「子ども食堂」の設置を目指す。岸本周平知事が知事選で公約に掲げていた施策。「どこにも子供食堂プラン」と位置付け、運営団体への補助費用4千万円を...

宇部日報社

「父の日」にバラを 香川高華道部などが県産品PR【山口】

 18日の「父の日」にバラを贈る習慣を広めようと、県花卉(かき)園芸推進協議会(星井榮仁会長)などは5日、村岡嗣政知事を表敬訪問した。宇部フロンティア大付属香川高華道部(松本莉央部長)の4人も...

穂別地区でサポート交通実証実験 住民有志が運行 むかわ

むかわ町は、穂別地区の住民の買い物や移動を助けるサポート交通の実証実験を行っている。住民有志がボランティアで高齢者らを自家用車に乗せ、目的地まで送迎する。今年度中に地域公共交通計画の策定を目指す町...

荘内日報社

飛島 海洋ごみロボット搬送実験 車入れない遊歩道で活躍 一定の手応え 実装へ..

 5月27日に酒田市飛島の荒崎海岸で行われた「飛島クリーンアップ作戦」の際、合同会社とびしま(同市飛島)、石井製作所(同市京田四丁目)などが開発を進める「海ごみロボット」による搬送実験が行われた。コン...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク