『鮭(さけ)の聖地の物語』普及啓発に力【標津】

鮭の聖地メナシネットワークについて、昨年度の事業と今年度の事業予定を説明する小野学芸員
文化庁の「日本遺産」に昨年認定された「『鮭(さけ)の聖地の物語』~根室海峡一万年の道程~」について、根室管内4市町の連携協議会「鮭の聖地メナシネットワーク」(代表・山崎佳標津町教育長)は5日、町生涯学習センターで昨年度の事業成果と今年度の予定を発表した。コロナ禍が今年も継続すると見込み、集客よりも地域での機運を高める事業を主に、来年度以降の発信内容を充実させる。
昨年度は専門のウェブサイトを制作し、PR用のデジタル動画(フル8分、短縮2分・15秒)、ポスター、リーフレット、標津遺跡群を紹介したパンフレットを外国人向けに英語でも用意したほか、ふるさと納税や各種寄付の返礼品を想定した鮭の聖地歴史地図も作製。これらは内閣府のアイヌ政策推進交付金を充て860万円を投じた。
文化庁の文化芸術振興費補助金1190万円を充てたブラッシュアップ事業では、同遺産の歴史文化を体験できるよう、認定地域1市3町の見どころ調査を行い、6テーマ10パターンのモデルコースを造成。ガイド育成テキストを作った。 また、鮭の聖地普及開発を目的にデザインされたロゴは7件に採用された。
今年度は地域向けの普及啓発に力を入れ、オンラインセミナーや巡回展など会場で展示物を見てもらうような企画を想定している。5月中旬以降に開く同協議会で最終決定する。 小野哲也学芸員は「調査で深掘りしたモデルコースを知ってもらうための新ツールを整備していきたい。動画などは町内に建設を予定しているサーモンハウスでも公開を検討していきたい」とした。 山崎教育長は「日本遺産は認定がゴールではなく、ストーリーを生かした地域づくりのスタート。きょうの報告は今後の地域に大いに役立つものになる」とあいさつした。
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