安心して演奏を 管楽器奏者用フェースシールド 鶴岡高専と県内企業が共同開発
新型コロナウイルスの影響で制限されている音楽家たちの活動再開につなげようと、鶴岡工業高等専門学校(高橋幸司校長)とプラスチック部品製造の最上世紀(尾花沢市、中西愛子社長)が、管楽器奏者用のフェースシールドを共同開発した。スリットから楽器の吹き口を差し込んで使用するタイプで顔を覆ったまま演奏できる。同社は11月上旬にも1セット2000円前後で販売を始める。
完成発表会が21日、同校で開かれ、同校吹奏楽部に所属する2年・滝澤壮悦さん(17)と1年・高田遥菜さん(16)が、開発されたフェースシールドを着けてトランペットを演奏。「違和感なく吹くことができる」「安心して音楽を楽しめる」など評価した。
開発は、同校創造工学科基盤教育グループの森木三穂助教が5月、知人で東京佼成ウインドオーケストラのオーボエ奏者・宮村和宏さんから相談を受けたのがきっかけ。同校が、昨年度に樹脂に関するワークショップを同社と共同で開いたつながりから協力を依頼し、共同で開発を進めた。
視野を確保して楽譜が見やすいように、後頭部でシールドを固定する構造を採用。スリットが入る正面は軟らかい素材とし、スリットの位置を調整すればフルートなど横笛にも対応できる。製造は同校OBの阿部寛一同社開発課長(40)らが担った。

開発された管楽器奏者用フェースシールドを着けて演奏する鶴岡高専の学生
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