立命館大・萩原さんの卒業制作 映画撮影支援を

「映画で諏訪の魅力を伝えたい」と語る諏訪市出身の萩原佑汰さん(右)と、共同監督の久野将輝さん
諏訪市湖南大熊出身の立命館大学映像学部4年の萩原佑汰さん(22)=京都市=が、大学の卒業制作で映画「暗がりに咲く」の撮影に取り組んでいる。当初予定し、4年間構想を練ってきた古里諏訪を舞台にした作品作りは新型コロナウイルスの影響で実現しなかったが、「映画で諏訪の魅力を伝えたいという思いは変わらない」と萩原さん。クラウドファンディング(CF)で映画制作の資金を募っている。
萩原さんは岡谷南高校出身。同校放送部や三谷幸喜作品の影響で映像制作に興味を持った。高校時代はNHK杯全国高校放送コンテストの創作ラジオドラマ部門で4位、同創作テレビドラマ部門で準決勝進出を果たし、信州総合文化祭PRビデオの作成にも携わり、プロの講師と設備で映像を学ぼうと立命館大学に進学した。
卒業制作に向けては、諏訪湖畔と高校放送部を舞台にした作品を構想していたが、新型コロナウイルスの感染拡大で計画の変更を余儀なくされた。アルバイトや古里への帰省が制限される中、学校からの撮影機材レンタルも困難な状況で、映像制作を断念する学生が増えていたという。
「暗がりに咲く」(約60分)は、ウェブメディアで働く主人公がやくざの娘と入れ替わることで、互いに影響し合い、自由について考える物語。同学部4年の久野将輝さん(23)が共同監督兼プロデューサーを務める。スタッフは学生20人で17日に撮影を開始した。来年2月中旬の卒業展示会で上映予定という。
萩原さんは「諏訪での撮影はかなわない夢となりましたが、古里や友達の大切さを知ることができました」と振り返り、コロナ禍の体験を踏まえて「自由と不自由の対比を描き、その中で見えてくる希望を伝えたい」と意気込みを語った。
CFの目標額は約120万円で、撮影機材やロケ地のレンタル費用、宿泊費や交通費などに充てる。支援者には信州の名産詰め合わせを送るほか、エンドロールへの氏名・社名掲載や完成版DVDなどをプレゼントする。プロジェクトを紹介するサイトには、諏訪盆地や諏訪湖の花火の写真が掲載され、諏訪に寄せる萩原さんの強い思いがつづられている。
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