稽古に励む米本さん（手前）と鈴木さん（野田神社能楽堂で）

　山口市の山口鷺流狂言保存会は、新型コロナウイルスの影響で中止になった「山口七夕ちょうちんまつり」を題材にしたオリジナル狂言を作った。７日夜にユーチューブでライブ配信する。

　演目名は「ちょうちんまつり」。保存会の米本太郎さん（３８）と鈴木太龍（たろう）さん（２８）が出演する。同市に移住してきた米本さんに鈴木さんが祭りを案内する内容。米本さんが６月末から約１週間で台本を書き上げた。知人から聞き取った祭りの〝あるある〟ネタや思い出も反映させた。上映時間は約９分。

　同保存会は新型コロナの影響で２月下旬から６月初旬まで活動を休止していた。今回が再開後初の公演で、リモート公演も初の試みとなる。

　１日、天花１丁目の野田神社能楽堂で大詰めの稽古が行われた。米本さんは「祭りを続けてきた人たちの思いを大切に台本を書き上げた」、鈴木さんは「試行錯誤しながら作り上げるのは楽しかった。どういう反応があるか期待している」と話していた。

　山口商工会議所の催し「♯おうちでちょうちんまつり」の企画の一環。同保存会のほか、山口高演劇部による中原中也の詩の朗読、シンガー・ソングライターの原田侑子さんによる弾き語りがライブ配信される。同市出身で、東京五輪に内定している卓球の石川佳純選手や柔道の大野将平選手らのメッセージも紹介される。会場（非公表）に飾り付けたちょうちんの様子も中継する。時間は午後８～９時。公式ホームページ(https://chouchin2020.com）。