南ぬ島石垣空港、国際線ターミナル増改築に着工 工期22年2月、規模3.4倍へ
新国際線旅客ターミナルビルの1階パース(石垣空港ターミナル㈱提供)
起工式で杭打ちの儀を行う施工業者の代表ら=1日午後、南ぬ島石垣空港国際線旅客ターミナル内
石垣空港ターミナル㈱(黒嶋克史代表取締役社長)の南ぬ島石垣空港国際線旅客ターミナルビル増改築工事起工式が1日、施設内で行われた。2014年の基本設計から6年を経て着工となった。工期は22年2月28日。増加改築後には3・4倍の規模となり、中型機にも対応できる施設に。「アフターコロナの起爆剤になる」と期待されている。
現ターミナルは、100席程度のチャーター便など国際線旅客取り扱い機能に特化したコンパクトな施設として整備されたが、インバウンド需要の伸びによる航空機材の大型化に対応できない課題が開港後すぐに露呈。このため県、石垣市、ターミナル社で検討した結果、中型機対応の国際交流拠点施設として整備することになった。
同社によると、14年5月に基本設計に着手、17年1月に実施設計を終え、同年6月から入札を開始したが、人手不足などを理由に3度入札不調に。ことし6月4日の一般競争入札で施工業者が決まった。契約金額は39億5780万円(税込み)。県、市も負担する。
新施設は鉄筋コンクリート造り(一部鉄骨コンクリート造り)の地上2階。建築面積は2033平方㍍で、延べ床面積は3272平方㍍。仮設ターミナル建設(約4カ月)、仮設ターミナル運用・本体増改築工事(約15カ月)を経て供用開始となる。
起工式では関係者が出席し、工事の安全を祈願した。黒嶋社長は「施設の拡張によって航空機材の拡大に対応できるようになる。往来客が増えることで地域経済の活性化に寄与できる」と喜んだ。
県土木建築部の上原国定部長が玉城デニー知事の祝辞を代読、「県の国際観光競争力の強化、八重山地域の活性化が図られると期待する」、中山義隆市長は「アジアから世界に開かれた国際施設となるよう、新規就航に向けたプロモーションを強化する。アフターコロナにおいて観光の起爆剤となると確信する」と述べた。
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