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鳥海山火山防災マップ公表

 山形、秋田両県にまたがる鳥海山(標高2236メートル)の噴火に備え、防災対策を検討・調整している「鳥海山火山防災協議会」の幹事会(幹事長・佐藤仁喜弥県危機管理監)が22日、酒田市の酒田勤労者福祉センターで開かれ、避難場所や避難経路などを示した「鳥海山火山防災マップ」が公表された。年度内に関係市町に配布し、新年度はその周知を図っていく。

 協議会は2014年9月の御嶽山(長野、岐阜両県)の噴火を踏まえ、山形、秋田両県が中心になり、周辺市町や国交省、気象庁の各出先機関、警察、消防などと共に設置。これまで、行政や住民が取るべき行動を5段階で示した「噴火警戒レベル」を作成して昨年3月に運用開始。同10月には「居住地域」と「河口周辺地域」の各避難計画を策定した。

 今回公表した火山防災マップは、噴火の被害想定を示したハザードマップ(15年3月策定)に、昨年に策定した避難計画に基づく避難場所や避難経路などを加えたもの。マップ本体はB2判の大きさで、表裏に山形、秋田各県の図を示した。これを収めるA4判22ページの冊子には、噴火が起きた際の行動、避難の心得、情報収集の方法など関連情報を掲載した。鳥海山火山防災マップは06年3月以来、13年ぶりの改定となる。

 1万7000部を製作し、年度内に遊佐町、酒田市、秋田県由利本荘市、にかほ市の4市町などに配布する。遊佐町は町内全戸(約4700戸)、他の3市町は避難対象地域の世帯(酒田市491戸、由利本荘市564戸、にかほ市1759戸)に配布の予定。その後、各市町が住民への説明会を開くなど、周知を図っていくことになる。

 この日の幹事会では、19年度の活動として火山防災マップの周知・啓発のほか、居住、火口周辺各地域の救助対策の検討と取りまとめ、各市町が地域防災計画に定める「避難促進施設」の基準の検討と取りまとめ、20年度から実施する防災訓練(情報伝達、避難、救助など)の内容の検討などに取り組む方針を確認した。

 アドバイザーとして出席した東北大大学院の三浦哲教授は「マップは作るだけでなく、いかに活用して防災につなげるかが重要。学校の教材にしては」、秋田大の林信太郎教授は「立体地図を作ってほしい。現場に行く機会を設けるので参加を」、同大の大場司教授は「現行のマップは『どこにあるか分からない』という学校もある。持続的に防災意識を持つ体制を。登山者はオンラインを使った入山届とリンクするなど、受け身でなく、積極的に情報を取りにいける体制を」、山形大の伴雅雄教授は「火山に関する調査研究は日々進むので、マップは一度作って終わりでなく進化させていって」などと助言した。

策定された鳥海山火山防災マップ(山形県側の図)

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