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荘内日報社

王祇祭 夜を徹して黒川能上演

 鶴岡市黒川地区に伝わる「黒川能」(国指定重要無形民俗文化財)の最大の神事「王祇祭」が1、2の両日、地区の鎮守・春日神社などで行われ、神の依(よ)り代を下ろした上、下の当屋では500年以上の歴史を持つ黒川能が夜通し演じられた。

 旧正月の神事で、春日神社から神の依り代「王祇祭」を上、下両座の当屋に下ろし、それぞれ1日夕から2日明け方まで能楽で供応する。今年の当屋頭人は上座が渡部俊美さん(78)=屋号・仁兵衛、上の山、下座が秋山武彌さん(75)=同・四五右衛門、小在家=が務め、上座が黒川上区公民館、下座が同中区公民館で行われた。

 このうち上座では、午後6時ごろから演能が始まった。地区の幼年の男児が演じる「大地踏」を釼持葉矢君(4)が務め、儀式能「式三番」に続いて、能の「絵馬」「船弁慶」、狂言の「末広」「柿山伏」など能5番、狂言4番が夜を徹して演じられた。

 会場には当屋の親類や地区住民をはじめ、県内外の黒川能ファンが訪れ、一貫目ろうそくがともる中、連綿と受け継がれてきた神事能の世界を堪能。佐藤榮作会長ら首都圏櫛引会の役員6人で訪れた埼玉県入間市の高橋栄子さん(65)=東荒屋出身=は「櫛引出身者として、一生のうち一度はしっかりと見ておかなければならないと思っていた。ふるさとの誇りでもある王祇祭の黒川能を見ることができ、いい経験なった」と話していた。

 2日は春日神社で、上座の能「絵馬」、下座の能「高砂」、両座立ち合いの「大地踏」、「式三番」の順に奉納された。

夜を徹し奉納上演された黒川能=1日夜、黒川上区公民館の上座(代表撮影)

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