熊野テーマのかるた 地元有志が制作

住民有志が制作した「くまのじかるた」(田辺市本宮町で)
我を追え 夢に導く 八咫烏(やたがらす)―。こんな読み札の文や印象的な絵で、熊野の歴史や自然、人物などを紹介する「くまのじかるた」が完成した。「熊野の深い魅力を知ってほしい」と住民有志が制作し販売。20日に田辺市本宮町の川湯温泉で開かれる「新春!仙人風呂かるた大会」でも披露する。
かるたは、熊野地方の住民有志でつくる「くまの地かるたプロジェクト」(杉本麻絵代表)が、活動資金の一部を助成する南紀熊野ジオパーク活動促進事業を活用して作った。
以前から熊野を題材にしたかるたを作りたいと思っていたイラストレーターの杉本さん(40)=新宮市熊野川町篠尾=が呼び掛け、田辺市本宮町の安原克彦さん(54)と吉村知子さん(46)、三重県熊野市の山﨑好美さん(42)の4人が中心となって取り組んだ。
皆で紹介したい熊野の自然や文化、人物などを出し合い、それを基に安原さんが読み札の文を考案。杉本さんがアクリル絵の具や筆ペンで絵札のイラストを描いた。読み札の文は一般からも募った。
札の大きさは縦約9・5センチ、横約6・5センチ。「早咲きの クマノザクラは 頰染めて」「『んんまい』と 口に頰張る めはり寿司(ずし)」「岩のよに 翼を畳む フェニックス」など、あいうえお46枚ずつの読み札と絵札を作った。
安原さんは「読み札の文を作るのは初めてだったが、リズムの良さを考えながら、魅力的な熊野を紹介できたと思う」。杉本さんも「子どもから大人まで、男女を問わず熊野の魅力を知っていただくきっかけになればとの思いで制作した。かるたを通じて、熊野に行ってみたいと思っていただければうれしい」と話している。
500セットを制作。本宮町本宮の「熊野和紙体験工房おとなし」や本宮町川湯の「ペンションあしたの森」などで販売している。価格は1セット2380円(税込み)。
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