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紀伊民報社

移動図書館へ来てね 山間部で拠点増やす

田辺市立図書館の移動図書館車で本を借りる住民(田辺市中辺路町温川で)

 和歌山県田辺市東陽の市立図書館は本年度から、市内の一般住民向けに運行している移動図書館車の拠点を増やした。新たに拠点となったのは、中辺路町4カ所、大塔地域1カ所の計5カ所。図書館の担当者は「本館まで足を運ぶことが難しい人にも本を楽しんでもらえたら」と話している。

 移動図書館車は、市内の拠点を毎月巡回。龍神、中辺路、本宮、大塔の各行政局管内での運行は2010年度からスタートした。従来から巡っていた旧市内を含めて10年度末の拠点は計32カ所あったが、利用者が伸びなかった地域は訪問を取りやめるなどして、17年度末は計25カ所に減っていた。  特に中辺路町は、10年度末は4カ所だった拠点が11年度末に2カ所になり、13年度末以降は近露地区の1カ所だけになっていた。「できるだけ市域全域にサービスを提供したい」との思いから、本年度から4カ所増やすことにしたという。本年度から新しく拠点になったのは大川、温川、高原、北郡の各地区。このうち、高原地区と北郡地区は事業スタート時には訪れていたが、利用者が少なかったことから中断していた。  一方、大塔地域では住民の希望があったことから、下川下地区の富里福祉センターに拠点を新設。これまで同地区の拠点だった富里連絡所と統合した。  移動図書館車の停車時間は、1カ所につき約30分間。千冊以上を積んでおり、できるだけ選書に偏りがないよう、小説やエッセー、料理本などさまざまなジャンルの本を用意している。貸出期間は約1カ月。  新たに拠点となった中辺路町温川の多目的集会所で移動図書館を利用した地元の山本完行さん(87)は「先月は野菜作りの本と五木寛之のエッセーを借りた。いろんな本があって、どれを借りようか見るのが楽しい」とじっくり選んでいた。  図書館の担当者は「住民の交流の場にもなっており、月1回の訪問を楽しみに待ってくれている利用者がいる。これからも続けていきたい」と話している。

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