能代市役所で会見を開き、フェスへの抱負を語る高橋優さん

　横手市出身のシンガーソングライター、高橋優さん（40）が25日、能代市役所で会見を開いた。同市二ツ井中央公園で９月21、22日に開く野外音楽イベント「秋田キャラバンミュージックフェス２０２４」に向け、「皆さんに元気を届けられるフェスになるよう頑張りたい」と述べた。毎回開催市を取材し製作しているガイド冊子については、23日から能代で取材を始めて住民と触れ合っており、「魅力に満ちあふれている街だと思った。県外から来る人たちに知ってもらうきっかけになれば」と話した。

　会見は市役所会議室で開催。報道各社が参集する中、高橋さんは同市の家具職人・湊哲一さんから贈られた神代杉のピンバッジを胸に着けて登場した。
　フェスに向けて「開催できることをうれしく思う。秋田の皆さんに楽しんでもらえるよう、元気を届けられるよう精いっぱい頑張りたい」と抱負。７回目を迎えることに「フェスを楽しみに待ってくれている人たちがいるという手応えをこの何年かで感じてきている」としたほか、今回のフェスの出演者については「未来を感じられるというか、生で見たら絶対に元気になるという人たちを呼んでいる」と語った。
　二ツ井中央公園を会場としたことについては、立地や景色、音の反響などを踏まえたほか、近くの桜づつみ公園の桜のきれいさが印象に残ったとし、「音の響きが良さそうで、来た人に季節の自然を感じてもらえる会場。ここでやりたいと強く思った」と述べた。
　一方、高橋さんは、自ら開催市に出向いて住民にインタビューし、秋田の魅力を伝えるＰＲ冊子「高橋優　秋田キャラバンガイド」を作製している。
　今回のフェスに向けては23日から取材を始め、菓子店や飲食店、地域おこしグループ、能代七夕「天空の不夜城」の灯籠制作者などを訪れたほか、取材とは別に１人でレンタカーを借りて風の松原などに出向いたことも明かした。
　能代で感じたこととして「能代市といえば能代工高の印象が強かったが、木都や天空の不夜城など、魅力に満ちあふれている街だと改めて堪能できた。何かを発信しようとしている面白い人ばかりで、出会いをたくさんもらった。音楽を軸に、『能代市って魅力的だな』と、住んでいる人も再確認できるきっかけになればうれしい」と話した。
　斉藤市長は「たくさんのファンがいる高橋さんのフェスで、全国から能代に注目が集まると思う。全国に能代を発信する機会にしていきたい」と語った。

【秋田キャラバンミュージックフェス】「明日はきっといい日になる」などの曲で知られる高橋さんが、「秋田を盛り上げたい」と平成28年の横手市を皮切りに開催。県内13市すべてを巡ることが目標で、29年は由利本荘市、30年は仙北市、令和元年は大仙市、２、３年はコロナ禍で延期して４年は北秋田市、５年は潟上市で開き、能代市が７回目。毎年人気アーティストやお笑い芸人らが出演し、５年の潟上市では２日間で１万８千人を動員した。
　能代市開催に向けては、24日に出演アーティストの第１弾の発表が行われ、ＡＩや斉藤和義、キタニタツヤ、とにかく明るい安村、街裏ぴんくなどが名前を連ねている。