翻訳アプリを使って外国人との会話を練習する参加者

　長野県伊那市観光協会は５日、外国人観光客を迎えるため、スマートフォンを使った翻訳アプリの講習会を市防災コミュニティセンターで開いた。新型コロナウイルスの５類移行もあってインバウンド（訪日外国人観光客）の回復が見込まれる中、外国語への不安を解消し、おもてなしの向上につなげようと昨年に続いて企画。市内の宿泊施設や農家民泊、飲食店、商店などの関係者約20人が参加し、実習も交えて使い方を学んだ。

　アプリのインストールの方法からスタートし、ストアから自分のスマホにダウンロードした後、３人ずつのグループに分かれて講習。各グループには信州大学の留学生など外国人７人が観光客役となって加わり、実際にアプリを使って会話を練習した。

　アプリは英語をはじめ、中国語などさまざまな言語に対応。スマホを通じて「どこに住んでいますか」「日本の食べ物は何が好きですか」などと尋ねると、それぞれの言語に翻訳され、音声や文字で伝えられた。外国人からも「近くにあるお店は何ですか」などの質問があり、日本語に翻訳されて伝えられ、容易に理解することができた。

　参加者は「慣れるまで少し時間がかかるが、思ったより正確に翻訳してもらえる」と感想を話した。同協会は「インバウンドはコロナ前の状況に戻りつつある。外国人を迎えたときに慌てないよう、便利がアプリがあることを知ってもらい、慣れてもらえれば」と期待していた。