富士見町の井戸尻考古館 現在地の南西側に移転建設へ 長野県
現在の井戸尻考古館(左)の南西側に広がる新考古館の建設予定地
長野県富士見町は19日の町議会全員協議会で、移転建設計画が進む新井戸尻考古館の建設予定地を、現在の考古館(同町池袋)の道路を挟んだ南西側に決めたと明らかにした。広さ約6300平方メートルの農地で、6人の地権者から既に土地売買に関する合意を得た。一部に農作業小屋とパイプハウスがあり補償調査が必要で、今年度計上した事業費1711万円を超える見込みのため、追加の補正予算案を町議会3月定例会に提出し、来年度の契約を予定する。
現在の考古館は、地元有志の井戸尻遺跡保存会を母体に発足し、1974年に建設された。国の重要文化財や県宝を研究、公開する施設として重要な役割を担うが、老朽化が進み収蔵庫の耐震化が必要な上、曽利遺跡上にあるため町が移転新築の検討を進めている。
町は有識者や地元区長らで組織する建設専門委員会を2021年7月に設置し、池袋区内をはじめ複数の候補地を検討。▽遺跡の外▽地元住民の発掘により発展してきた歴史性を引き継げる▽近接する歴史民俗資料館と共同で管理しやすい―といった条件を満たしたため、今回の予定地に決定した。
現在の考古館の敷地面積は約5000平方メートル、収蔵庫と館の床面積は計約990平方メートル。町生涯学習課は「予定地は十分な広さがあり、同規模の建物を建設するには余裕がある」と説明し、「最適な用地」とした。
現在の建物は取り壊し、駐車場も廃止する方針。遺跡の保存に力を入れ、曽利遺跡の国史跡登録も目指したい考え。22年度中に用地の購入や造成工事、設計を実施する予定だったが、用地の決定に難航したため、当初より4年遅い29年度の開館予定となった。
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