独特のステップで挑発する赤鬼=安久美神戸神明社で
東三河に春を告げる奇祭「豊橋鬼祭」の本祭が11日、豊橋市八町通3の「安久美神戸神明社」であった。ハイライトとなる「赤鬼と天狗のからかい神事」などを大勢の見物客らが見守った。今年は4年ぶりの通常開催だった。
荒ぶる神を示す赤鬼と、それを成敗する武神の天狗との戦いを表現している。たくましい赤鬼の滑稽なしぐさから「からかい」と呼ばれている。
午後2時半頃、「からかい神事」が始まった。赤鬼は撞木(しゅもく)をかざし、足を後ろに振り上げる独特の足さばきで挑発。天狗も薙刀(なぎなた)を構え、大地を踏みしめながら応戦し、そのユーモアあふれる掛け合いを見物客が興味深そうに見守った。
赤鬼と天狗のからかい神事
タンキリ飴を求めて粉まみれ
そして、追い詰められた赤鬼は、「あーかいっ!」と口々に叫ぶ従者に囲まれながら参道を疾走、厄よけの「タンキリ飴」と、浴びると夏病みしないとされる白い粉をまき散らしながら退散した。見物客は粉まみれになりながら、飴を手に入れようと手を伸ばしていた。この後、赤鬼は境内から出て、氏子の町々を練り歩いた。
頭をなでる黒鬼
鬼祭に合わせ、豊橋技術科学大学の大村廉准教授、水谷晃啓准教授、東京都のソフトウェア開発「ウェブインパクト」取締役の木村博司さんが開発した、赤鬼の現在位置を表示するスマートフォン用無料アプリ「おにどこ」が配信された。
アプリでは進行方向やコースなどが表示されるため、1度はぐれた場合でも再び赤鬼に遭遇しやすくなったり、各所での準備作業が円滑に進むようになったりしたという。
神社近くに住む県立豊橋東高校2年の鈴木七奈さん(16)は「新型コロナウイルスが明けて、人出が戻ってきたような気がする。祭りが盛り上がってうれしい」と笑顔で話した。
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