キャンドルによるライトアップイベント「山口ゆらめき回廊―待宵」は７日、山口市の香山公園で開かれた。公園内の散策路を２５００個のキャンドルで照らし、多くの人々が、幻想的な風景を写真に撮りながら歩き、秋の夜長を楽しんだ。市主催。

　イベント名「ゆらめき」は容器に入った水にろうそくを浮かべるフローティングキャンドルに由来する。２００７年の山口お宝展に合わせて開催され、今年で１７年目の実施となった。

　国宝瑠璃光寺五重塔の檜皮（ひわだ）ぶき屋根が全面改修工事中であることから、塔前の池には設置せず、園内西側の露山堂やうぐいす張りの石畳周辺に範囲を拡張し、例年の２・５倍の数のろうそくを用いて行った。

　辺りが暗くなると、事前にボランティア５０人が配置したキャンドルの明かりが鮮明となり、幻想的な雰囲気を演出。公園路をスマートフォンやカメラを手に撮影する人々が多く見られた。改修中のシートに覆われた五重塔がライトアップされ、この機会にしか見られないキャンドルと塔の共演を楽しんでいた。

　公園内の広場では約１０００個のろうそくで五重塔を形作ったキャンドルアートを設置。映える写真を撮ろうと撮影を楽しむカップルや親子連れの姿があった。明かりが華やかになるガラスの容器に入ったキャンドルの点灯体験も行われた。

　吉敷から娘と訪れた岡﨑幸恵さんは「ゆらゆらとしたキャンドルが美しく見入ってしまった」と話していた。