全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

紀伊民報社

遭難トルコ軍艦の遺品を清掃体験 文化継承目指しイベント

木片についた汚れを丁寧に落とす参加者(25日、和歌山県串本町姫で)

 和歌山県串本町姫の旧養春小学校内にあるエルトゥールルリサーチセンターで25日、1890年に同町樫野沖で遭難したトルコ軍艦「エルトゥールル号」の遺品に触れるイベントがあった。参加者は遺品の木片を清掃するなどして保存作業を体験し、沈没してから133年の時の流れを感じていた。

 町トルコ文化協会が本物のエ号に触れ、文化の継承につなげようと企画した。串本古座高校の生徒も参加した。
 エ号は、台風に遭遇し樫野の「船甲羅(ふなごうら)」と呼ばれる岩礁に衝突。多数の乗組員が犠牲となったが、紀伊大島の島民が救助に尽力し、69人が助かった。このことが日本とトルコが強い友好関係で結ばれるきっかけになった。
 エ号の遺品は、2007~15年の間に実施された発掘プロジェクトで多数見つかった。今回、清掃した木片もそうした作業で見つかった中の一つ。
 イベントで同センター研究所管理者の枠谷かおりさんが、展示や保管のためには腐食を防ぐために脱塩やクリーニング作業が必要だと伝え、参加者にブラシを使い木目に沿ってこすることを説明した。
 参加者は2010年ごろに発見して以降、水に漬けて脱塩していた木片を取り出して作業を開始。きれいな水で洗い流しながら、ブラシで丁寧に汚れを落としていた。
 串本古座高1年の宗野優太君は「大阪から来たので地域の歴史に触れたいと思って参加した。こするたびに泥が出てきて大変だった。海に長年漬かっていたとは思えないほど木がしっかりしていた。エルトゥールル号のことは知らなかったので、これから勉強していきたい」と話した。
 清掃した木片は、乾燥させて状態が良ければ県外の博物館で展示されるという。

関連記事

紀伊民報社

木のぬくもりと開放感 防災や交流の新拠点 田辺市の新庁舎

 和歌山県田辺市の新しい庁舎が完成し、26日、報道関係者向けの内覧会が開かれた。大規模災害に備え、防災機能を強化。紀州材をふんだんに使い、木のぬくもりを感じさせる雰囲気となっている。5月7日から...

再整備で立ち入り制限 樽前山7合目駐車場と観光道線

樽前山(1041メートル)の登山道「東山コース」の再整備工事を控え、胆振総合振興局は26日、5月1日から同コースの工事区間に加え、苫小牧市の協力を得て7合目のヒュッテ駐車場と市道「樽前山観光道線」...

荘内日報社

鳥海ブルーライン開通

 鳥海山(標高2236メートル)の中腹を通り、遊佐町と秋田県にかほ市を結ぶ山岳観光道路「鳥海ブルーライン」(全長約35キロ)が26日、全線開通した。青空が広がる穏やかな天候の中、川崎、名古屋、富士山といっ...

GW陽気の幕開け おびひろ動物園夏季開園 親子連れ続々

 ゴールデンウイーク初日の27日、おびひろ動物園(稲葉利行園長)の夏季開園が始まった。この日の帯広市内は正午現在で25.9度の夏日を記録。快晴の下、帽子やサングラスを着用した多くの親子連れが桜...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク