7月1日から新型車両 JR東海の特急「南紀」

7月から特急「南紀」に導入されることになった新型車両「HC85系」。試運転でJR紀伊勝浦駅を訪れた(和歌山県那智勝浦町で)
JR東海は、東海地方と世界遺産の熊野古道などがある和歌山県の紀南地方を結んでいる特急「南紀」に、7月1日から新型車両を導入する。国内で初めてハイブリッド方式で最高時速120キロを実現した「HC85系」で、約30年使用されてきた「85系気動車(キハ85系)」の後継。新型導入で乗り心地などが向上するといい、同社は「沿線の観光振興に貢献したい」と話している。
同社によると、特急「南紀」は同社と伊勢鉄道、JR西日本が名古屋―新宮・紀伊勝浦間で運行。基本的には2両編成で、名古屋―紀伊勝浦間を1日3往復、名古屋―新宮間を1往復しており、新車両では一定期間、4両編成での運転を計画している。
1992年から使用されてきたキハ85系は、1両当たり2台のディーゼルエンジンを備えた車両だったが、昨年7月から特急「ひだ」でも導入されているHC85系は、1両当たり1台のエンジンで発電した電力と蓄電池にためた電力を組み合わせて電動機で走行する仕組み。
気動車特有の推進軸などの回転部品が不要となることで安全性が向上。エンジンの数が減るとともに駅停車時にはアイドリングストップの導入により静粛性や乗り心地が良くなり、排出する二酸化炭素が約30%減るなど環境負荷も低減するといったメリットがあるという。
長年親しまれてきたキハ85系の特急「南紀」は今月30日で終了する。同社では24、25の両日に名古屋―新宮間で特別編成した特急「ありがとうキハ85系南紀」号を運転した。
JR東海は「コロナ禍の収束やインバウンド回復に伴う国内需要の高まりに合わせて新型車両を投入することができる。多くのお客さまに南紀に足を運んでいただければ」と話している。設定時刻や所要時間に変更はないという。
JR東海では新型車両の運転開始に合わせ、熊野古道など紀南の周遊に便利な「南紀・熊野古道フリーきっぷ」の利用者に1500円相当の特典をプレゼントするなどのキャンペーンも行っている。
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