
霧ケ峰・富士見台で咲き始めたニッコウキスゲ。花芽の数は延焼範囲内の方が多いとの声が聞かれる=27日午前
5月の大規模な林野火災で広範囲が焼けた霧ケ峰・富士見台(長野県諏訪市)でニッコウキスゲの開花が始まった。夏の高原を代表する観光資源であり、火災の影響を心配する声もあったが、延焼範囲の内外で黄色い花が咲き始め、「花芽の数は(火が入った)延焼地の方が多い」との声が聞かれる。この先の天候にもよるが、富士見台の群落は7月上中旬、被害がなかった車山肩は同中旬ごろに盛りを迎えそうという。
富士見台のニッコウキスゲ群生地は、今回の火災で約4分の3が焼けた。同所でドライブインを経営し、開花状況を毎日観察している木川泉さん(70)。23日時点で既に100輪以上が開花しているのを確認した。延焼地の方が非延焼地より「明らかに花芽の数が多い」とし、「このままいけば7月10日前後に見頃となり、20日ごろまで楽しめるのではないか」と見通す。
地権者の下桑原牧野農業協同組合(諏訪市)などが群生地を囲い込むようにシカよけの電気柵を張っており、花芽の食害も出ていない。木川さんは「自然の再生力に驚いている。花芽が多く、最盛期にかけて(群生地が)どうなっていくか、わくわくしている」と期待している。
霧ケ峰では現在、県環境保全研究所(長野市)が火災による植生や鳥、チョウ類への影響調査を進めている。富士見台のニッコウキスゲの状況について、県霧ケ峰自然保護センター(諏訪市)は、延焼地の方が「花芽の数は確かに多い」と説明。「この先の成長と開花が順調に進むかは見ていかなければならない」としている。
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