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与論高生、学会で研究発表 島の地理・環境考察、好評価 地球惑星科学連合

発表したポスターを手にする与論高校の(左から)有村一花さん、堀切友弥教諭、竹内詩帆さん=5月21日、千葉市の幕張メッセ

 鹿児島県立与論高校の有村一花さん(3年)と竹内詩帆さん(同)が、5月に千葉市で開催された日本地球惑星科学連合学術学会(JpGU)の年次大会で、与論島の地理、環境を考察した研究結果を発表した。大会には地理学、地学、海洋、天体などの研究者約8千人が来場。地域に密着した内容を深く掘り下げた2人の研究は、大きな評価を得た。

 JpGUは地球惑星科学関連51協議会が参加する組織で、会員数は約1万人。大会期間中には、探究活動や科学研究をしている全国の高校生のためにポスター発表の機会が設けられ、選抜された与論高の2人は来場者を前に発表した。

 2人が参加したのは5月21日に幕張メッセであった会合。有村さんは津波避難対策について発表。与論島の地形や海水の流入を予測し、避難場所とルートを作成し、高齢者のための防災用品も考案した。

 有村さんは「津波被害により港湾施設が機能しなければ、必要物資が届かない。島の標高や地形を把握しておく事が、安全な避難には欠かせない。農業用の給水ポンプから出る水は、硬度が高く、携帯用浄水器では飲用に向かない。避難時の飲用水対策が求められる」とした。

 竹内さんは与論島の観光名所ともなっている「鳩の湖(パッゥのコウ)」について調査。ただの水たまりに見えても、水が枯れない理由を水質分析や土壌を調査することで仮説を立てた。

 「水たまりの底までは水深9センチ。水を抜いて底にあると予想している湧き水の存在を確認したいが、許可が出ない。東京大学大気海洋研究所の協力を得て、最先端の設備でカルシウムとマグネシウムの濃度を測定し、硬度を計算した。雨水と湧水が混ざっているが、底にあるであろう水源までは確認できていない」と語った。

 研究指導した東京大学大気海洋研究所の平林頌子博士は「与論高校の取り組みは、与論町海洋教育推進協議会や町役場、NPO法人海の再生ネットワークよろんをはじめ、島の皆さんによる惜しみないサポートがあってこそ。これからも科学を通して学ぶ楽しさや意義を伝えたい」と話した。

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