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下諏訪町移住、見えた課題 商議所青年部がヒアリング 長野県

マスヤゲストハウス内にあるバー。週末には宿泊客と移住者、地元住民らが和気あいあいとお酒を交わす姿が見られる

 長野県下諏訪商工会議所青年部(下諏訪YEG、宮坂英貴会長)は、下諏訪町に移住した人を対象に行ったヒアリングの結果をまとめた。大都市圏へのアクセスの良さや豊かな自然環境を移住の理由に選んだ人が多く、「移住希望者の受け皿に十分なれる」と手応えを感じる一方、住まいや仕事探しでは課題も浮かび上がった。青年部ではこうした結果を基に、移住定住や創業支援の事業化を目指す方針だ。

■都会の受け皿に十分なれる

 ヒアリングは青年部の地域活性化委員会(松澤建太委員長)が昨年度実施し、▽移住を考えたきっかけ▽なぜ下諏訪を選んだのか▽情報収集はどうしたか▽移住してみて感じること▽移住検討者へ伝えたいこと―の5項目を質問。30~40代を中心に移住者38人から回答を得た。

 移住を考えたきっかけは、都会での生活に疑問を持ち、自然豊かな長野での田舎暮らしに憧れを抱いたという意見が目立った。その中で下諏訪を選んだ理由は「東京や名古屋へのアクセスが良い」「諏訪湖や八ケ岳など自然が身近にある」という立地面と、「市街地がコンパクトで住みやすい」「観光地」という下諏訪の特性が挙げられた。

 情報収集については、物件探しはネットで調べたり実際に下諏訪を訪れて物件を探したりと人それぞれ。30、40代を中心に移住者のコミュニティーを頼った人も複数いた。仕事探しに関しては、起業や資格を伴う特定の仕事は情報を得やすいが、その他は仕事は見つけにくいという傾向が浮かび上がった。

 実際に移住してみて「移住者同士のコミュニティーがあり、地元の人も温かく受け入れてくれた」という意見が多い一方、「地域のコミュニティーに入りにくい」「住みたいと思えるような物件が少ない」という声も。それでも好意的な印象が多く、移住検討者に「ぜひ一度下諏訪に来てみて」と呼び掛けていた。

■空き家の掘り起こしが必要

 同委員会は結果から「下諏訪は都会の移住希望者の受け皿に十分なれる」としつつ、「住宅や仕事の面での供給不足を感じる。特に空き家の掘り起こしなど住宅面の対応が必要」と指摘。地元住民と移住者との交流会や商議所会員の持つ空き家情報を収集する案などを青年部に提案した。

 宮坂会長は「下諏訪YEGだからこそできることもあるはず。アイデアを出し合い、より良い事業を検討していきたい」としている。

■温かく迎えてくれる移住コミュニティー マスヤゲストハウス

 明治創業の老舗旅館を改装し、趣のある建物とリーズナブルな価格で人気の宿泊施設「マスヤゲストハウス」(同町平沢町)。ヒアリングではマスヤのような独自のコミュニティーなどにより”人の温かさ”を感じて移住したと答えた人も複数見られた。

 マスヤでは夕食は提供せず、近くの飲食店を紹介している。宿泊客らは夜になると食事や入浴をしようと下諏訪の街中に繰り出す。建物内にはバーがあり、週末には宿泊客と地元住民らが酒を交わしながら交流する姿も。アットホームな雰囲気にひかれて何度も訪れ、下諏訪への移住を考え始めた人も少なくない。

 昨年からスタッフとして働く埼玉県出身の堀澤瑞穂さん(28)もその一人。「5年前に訪れてから、いつもみんなが温かく迎えてくれた。みんなに会いに下諏訪に来るにつれ、下諏訪で暮らしたいと思うようになった」。ゆくゆくは埼玉にいる夫も連れて移住したいと語る。

 マスヤでは近年、下諏訪への移住に興味を示す宿泊客から物件情報や下諏訪での生活について相談を受けることも多いという。住宅や仕事の条件面とともに、人と人とのつながりも移住を後押しする一つのポイントのようだ。

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