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荘内日報社

「湯田川温泉」の日本酒 2種誕生

 鶴岡市の湯田川温泉協同組合(大滝研一郎理事長)は13日、温泉水で発芽させた県産米「つや姫」「はえぬき」を使った日本酒2種の発売を発表した。つや姫を使った純米大吟醸は「女神のしずく42」、はえぬきを使った生もと純米は「乳いちょう」と名付けられ同日、同温泉のつかさや旅館でお披露目会・試飲会が行われた。

 湯田川温泉を活用した芽出し作業は、江戸期から続くと伝えられる。現在行われているのは、種もみを入れた袋を32度のお湯に浸しさらにむしろの上で蒸す方法で、自宅の浴槽などを使う方法より農家の負担が少なく均等に発芽するのが特徴。毎年4月上~中旬に作業が最盛期を迎え、庄内一円の農家約1000戸から多くの種もみが集まる。

 湯田川温泉発の日本酒は芽出し作業で発芽させたつや姫、はえぬきを使い、地元酒蔵の渡會本店(鶴岡市大山二丁目)が醸造。純米大吟醸「女神のしずく42」は、温泉街に鎮座する由豆佐売神社に祭られる泉源の女神・溝くい姫命(みぞくいのひめのみこと)をイメージして名付けられた。同温泉の源泉温度の42度に倣い精米歩合を42%まで削り、豊かな香りと甘みで飲みやすい味に仕上がった。

 一方、生もと純米「乳いちょう」は昔ながらの生もとづくりで醸し、程よい酸味と深み、こくのある味わいが楽しめる。名前の由来は由豆佐売神社の境内にそびえる「乳イチョウ」(県指定天然記念物)から。乳イチョウは古くから妊婦の乳の出を願う信仰の対象になっている。

 お披露目会・試飲会には湯田川温泉の旅館関係者などが参加。初めにつかさや旅館代表社員の庄司丈彦さんが温泉発の日本酒誕生のいきさつや名前の由来などを説明し、「コンセプトは『温泉からうまれるものがたり』。地元の伝承や風習を活用して湯田川温泉を多くの人に知ってもらい、来てもらう取り組みとする」と述べ、「昨年10~12月に稲刈りや酒蔵見学、しめ縄作りなどを体験できるツアーモニターも実施しており、改良を加えながら新たなツアーを企画する。日本酒と2本立てで地域を盛り上げていきたい」と話した。

 また、日本酒のラベルについてデザインした吉野敏充さん(新庄市)が「白鷺が羽ばたき、湯に落とした一粒の米が湯田川を豊かにするイメージ。さらに乳イチョウの垂れ下がる乳柱も模している」と解説した。

 試飲会では「どんな食べ物とも合う」として、地元の和菓子屋が提供した薯蕷(じょうよ)まんじゅうや孟宗のつくだ煮などとともに、旅館関係者が2種類の酒を飲み比べ「どっちも飲みやすくうまい」「本当に甘いものとも合う」と話していた。

 「女神のしずく42」は720ミリリットルで2200円、「乳いちょう」は720ミリリットル1430円、1800ミリリットル2860円(いずれも税込み)。14日からつかさや旅館とつかさやオンラインストアで販売する。各400本限定。今後は同温泉の各旅館や飲食店などでも提供する予定。

湯田川温泉発の日本酒をPRする庄司さん(左)と吉野さん

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