「蔵」に大人の学び場 「熱中小学校白老分校」 4月スタート
大人の学びの場として全国各地に開設されている民間団体運営の「熱中小学校」の白老分校が白老町で4月にスタートする。昨年まで旭川市江丹別町と2拠点で活動していたが、今年から白老のみで取り組むことになった。運営はNPO法人しらおい創造空間「蔵」が担い、町本町の文化施設「蔵」で展開していく。町内外から「蔵」で学びと交流の輪を広げたい考えで、18日には受講無料のオープンスクールを開く。

熱中小学校白老分校の魅力をPRする毛笠校長(左)と米本教頭
熱中小学校は「もう一度7歳の目で世界を」をコンセプトに音楽家や大学教授、医師、デザイナーなど多様な教授陣を迎えた授業を行い、幅広い年代の人たちが学ぶ場として2015年、山形県高畠町で始まった。授業で得た知識を自己研さんや地域活性化に生かしてもらうのが狙いで、一般社団法人熱中学園(東京)が学校運営を支援。これまでに北海道から沖縄まで国内に19校、米国のシアトルに1校が開設されている。
白老分校は、20年に15校目の熱中小学校として開校した江丹別分校とともに、昨年まで江丹別白老分校として2拠点で活動していた。月1回、2人の講師を迎えて授業を行い、両地域の生徒は対面かオンラインで学んだ。開設期間は1期半年間。昨年は町内外から20~80代の約120人が受講した(オンラインを含む)。
江丹別分校が昨年の6期を終えて閉校したため新年度からは白老分校として開講する。第7期(4~9月)として、地方創生をテーマに行政や教育関係者を迎えた授業を行う予定。
オープンスクールでは、午後1時から「国語」の授業として、集英社クリエイティブ顧問の鈴木晴彦さんが、「少年ジャンプ勝利学」と題し、数々の名作を生んだ漫画誌成功のヒントを伝える。午後2時ごろからは「放送」の授業として、フリーアナウンサーの石川文子さんが「美活トーク術」と題して講演する。授業後は講師と生徒の懇話会も予定している。
定員100人。オンラインでも受講できる。申し込みは、しらおい創造空間「蔵」 電話0144(85)3101、ファクス0144(85)3105、またはQRコードから。
NPO法人しらおい創造空間「蔵」の会長で白老分校校長の毛笠史寛さん(36)は「生徒の学びの自主性を重んじていきたい」と強調。同法人副会長で教頭の米本智昭さん(39)も「胆振、日高の生徒を増やし、温泉やグルメなど白老の特性を生かした交流が生まれたら」と今後に期待している。
関連記事
国、県、静岡県や豊橋、浜松両市合同で国民保護訓練
国、県、静岡県、豊橋市、浜松市など関係機関は13日、国民保護措置の実行性を高めるための合同対策協議会訓練や県国民保護対策本部会議訓練などを行なった。大村秀章知事、豊橋市の長坂尚登市長らが参加した...
県内外の若者7人、下帯姿で〝荒行〟 能代市二ツ井町・高岩神社「裸参り」
能代市二ツ井町荷上場の高岩神社境内で12日夜、小正月行事の「裸参り」が行われた。県内外から参加した7人の男性は、いてつく寒さの中、身を切るような冷水を浴びて身を清めてから社殿へと駆け上がって参...
旧長野県山口村越県合併20年 元村長・加藤出さんに聞く
「平成の大合併」で県境をまたぐ初のケースとして注目を集めた、長野県木曽郡山口村と岐阜県中津川市の越県合併。2005年の合併成立から、13日で20年を迎えた。当時、合併論争は村内にとどまらず、県内...
現地で交流、視野広げる 南部高生「日仏農業高校祭」に参加
和歌山県みなべ町芝、南部高校(辻強志校長)の2、3年生3人が、フランスで7日に開かれた「日仏農業高校祭」に参加し、9日帰国した。3人は現地の高校生との交流を通じ、人との接し方や農業の規模の違い...