竹富小中学校の人権の花開花式に参加した同校児童生徒と関係者ら＝7日、同校体育館

　【竹富】啓発活動重点目標〝「誰か」のこと　じゃない。〟を人権啓発のキッチコピーとした「人権の花運動」の2022年度指定校となっている竹富町立竹富小中学校（下地和美校長）は7日午前、体育館で「人権の花運動・開花式」を行った。同校の全児童生徒が参加したほか、来賓として那覇地方法務局石垣支局の竹下浩二支局長、石垣人権擁護委員協議会の森永用朗会長の他5人が出席した。

　はじめに主催者あいさつした前泊正人竹富町長は「11月15日の苗植え付け式から皆さんが愛情を注ぎ、毎日優しさの水をあげ、思いやりという栄養をたっぷり注いで世話をしました。友達を思いやる心、命を大切にする心、助け合うことの大切さを学んだと思います。おかげでこんなにたくさん色とりどりの花が咲きました」と感謝した。

　この後、前泊町長から同校へ「感謝状」が贈られた。 　同協議会の森永会長は「人権というのは皆さんの生活の中での思いやりや優しい心、竹富島に伝わる〝かしくさやうつぐみどぅまさる〟ですよ」と話した。

　内盛正聖竹富公民館長は「みなさんが愛情を注いで一生懸命育て、こんなにキレイな花が咲きました。まるで花が笑っているように見えませんか？　一人一人がそれぞれにお互い認め合い、お父さんやお母さん、そして周りの人からの愛情をたっぷり受けながらみなさん自身の花が咲くことを願っています」と話した。

　児童生徒を代表して内盛正隆さん（小6）、水野晴香さん（中1）がそれぞれ人権についての作文を発表。内盛さんは人権侵害という言葉について「肌の色が違うから、趣味が違うからと差別をする。きっとそういうことが暴力を生み戦争につながる。人の権利を踏みにじったり命まで奪う戦争は僕は嫌だ。人のことを自分のことのように相手を思いやる気持ちが大切だと思います」。水野さんは、ＬＧＢＴついて「なぜトイレは男性・女性の二つの選択しかないのか、トランスジェンダーの人たちはどうするのでしょうか？　私は日常の中にある差別を変えていきたい」とそれぞれ発表した。（上間学通信員）