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長野日報社

知られざる古墳群 地元文化財保護委が案内看板準備 長野県伊那市上牧

24日に設置する計画の上牧古墳案内看板=伊那市上牧

長野県伊那市上牧の住民でつくる上牧区文化財保護委員会(唐木秀樹委員長)は、地元住民にもあまり知られていない地区の古墳群を地区内外の人に広く知ってもらおうと、計13カ所の古墳に案内看板を立てる準備をしている。24日には区や委員会などの関係者が参加し、作業を行う計画。委員会では「古墳を訪ねることで、ご先祖様の生活に思いをはせたり、子どもたちには校外授業で役立てたりしてほしい」と望んでいる。

◆地元の里山整備パーク内に点在◆

上牧区は、2012年から里山を整備する住民組織「上牧里山づくり」(唐木隆夫代表)が地元の里山約25ヘクタールを整備し、総延長約7キロの遊歩道(フットパスコース)を併設する「上牧里山自然パーク」を設けた。古墳群(円墳)はパーク内に点在。13カ所の所在地は上牧公民館北側に9カ所、同南側に4カ所ある。

このうち、同市竜東地域で最大級の13号墳は直径22メートル、高さ2・7メートルの円墳で、6世紀後半に造られたとされる。古墳の近くには、縄文~平安時代頃の集落跡とされ、縄文式土器が出土した「長者屋敷遺跡」や「上の原遺跡」、弥生式土器なども出土した「芝垣外遺跡」などがある。

◆”区長クラス”のお墓ではと推測◆

3~6世紀頃の約300年間続いた古墳時代には、奈良に巨大な前方後円墳が出現。その後、次第に古墳造りが全国に拡大し、同時代後期には権力を持った地方の豪族、さらには地域の有力な農民も、家長や一族の墓として古墳を造るようになったとされる。

上牧区は天竜川と里山に挟まれた地域。同委員会の篠田道夫副委員長(72)は、古墳時代の暮らしぶりを「上牧の古墳は里山の遊歩道沿いにあることから、天竜川の水を稲作に使い、里山側で狩猟や木の実を採取していた可能性が高い。食べ物が豊富な環境だったのではないか」と想像し、上牧古墳は「時代背景からして現代の”区長クラス”のお墓では」と推測した。

◆伊那市に現存の古墳数は90基◆

看板は、計13カ所の古墳と遺跡の位置を示した配置図を上牧公民館とエリア内の4カ所、各古墳の位置を示す看板を7カ所の計11カ所に立てる計画。作業には市創造館の学芸員、濵慎一さん(45)が同行し、最適な看板設置の位置について助言する。

濵さんは「上伊那の中でも伊那市に現存する古墳数は約90基と突出して多い。だが、看板のある古墳は少なく、たくさんあっても気付かない場合がほとんど。看板設置により、遺跡の存在を知ってもらえることは有意義。関心が深まり新たな研究の対象になる可能性もある」と指摘した。

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