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北羽新報社

三種ミュージカル 舞踊家・石井漠の歩み熱演

ミュージカルの終わりには、オリジナル曲を出演者が合唱(三種町八竜体育館で)

 三種ミュージカルの第5回公演「人間 石井漠物語─をどるばか─」が13日、三種町八竜体育館で上演された。日本の創作舞踊の先覚者といわれる石井漠(本名=忠純、明治19年─昭和37年)は同町下岩川地区の出身。今年は没後60年に当たり、町民たちが力を合わせて作り上げたミュージカルで漠の歩みをたどり、郷土の偉人に思いをはせた。

 三種ミュージカルは、旧八竜町時代の平成7年に町制施行30周年を記念して開催された八竜ミュージカルが前身。三種町の誕生後は三種ミュージカルに名称を変更し、琴丘、山本地域の住民も運営に関わり、21年、24年、28年、令和元年と公演してきた。
 3年ぶりの上演作品は「人間 石井漠物語─をどるばか─」。序幕では、漠の孫に当たる石井登氏(64)が漠の代表作の一つ、「山を登る」を披露した。
 ミュージカルには小中学生を含め約30人が舞台に上がった。下岩川地区の野山を仲間と駆け回っていた少年時代、現在の秋田高に進学した学生時代、音楽家を夢見て両親に「東京に行がせてけれ」と懇願して上京した漠の成長過程をたどり、帝国劇場歌劇部でバレエの基礎を学んだ日々、作曲家・山田耕筰や妻・八重子との出会い、自らの創作舞踊を「舞踊詩」と名付けて公演するものの受け入れられなかった時期、病気や震災などを経て、漠がどのようにして第一線の舞踊家になったかを描いた。
 劇中、漠が田植えの時期に下岩川地区で咲くヤマザクラを懐かしく思ったり、郷土芸能・達子ささらが披露されたりと、生まれ育った土地への思いを浮かび上がらせる演出も。舞踊家としてその名が広く知られるようになり、帰郷した場面では「私は、をどるばか。これからも踊り続ける。故郷は大切な宝」と漠は訴えた。
 主人公の漠役は3人が務め、このうち高校卒業後以降の漠を演じた同町森岳出身の玉木充さん(46)=能代市中柳=は「三種ミュージカルの関係者は仕事や家庭など二足、三足のわらじを履き、準備してきた。上演を楽しみに待ってくれていた人の存在が力になった。大きな拍手を頂き、報われた」と振り返った。
 2時間超の上演を終え、約600人の観客からは大きな拍手が送られた。同町豊岡金田の高松重秋さん(76)は「多くの苦難があっても、くじけず前に進み続けた石井漠について知ることができた」と話した。
 実行委員長の岩谷作一さん(82)=同町芦崎=は「石井漠先生の没後60年に遺徳をしのぶことができた。これからも夢や希望を与えられる文化、ミュージカルをつくっていきたい」と話した。

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