関係機関が連携して行われたヨナグニマルバネクワガタ密猟防止合同パトロール＝3日夜、与那国島内の林道（環境省提供）

　環境省沖縄奄美自然環境事務所は3日、国内希少野生動植物に指定されているヨナグニマルバネクワガタの密猟防止対策の一環として与那国島内で合同パトロールを実施した。

　環境省、町産業振興課、町教育委員会、八重山警察署与那国、久部良の両駐在所で実施。疑わしい個体の所持が確認された場合は、ＤＮＡ検査の後、八重山署が検挙につなげる態勢をとった。

　合同パトロールは午後8時から同10時にかけて行われ、複数ルートに別れて島内の林道を車両で見回りながら、遭遇者にチラシを配布するなど注意喚起した。

　密猟者は確認されなかったが、今後も引き続き連携して実施する。

　ヨナグニマルバネクワガタは、生息地の減少や採集などにより個体数が極端に減少したことから、2011年に国内希少野生動植物種に指定された。

　種の保存法によると、許可なく捕獲や死んだ個体も含めた譲渡、インターネット販売などのための掲載などをした場合、個人では5年以下の懲役か罰金500万円以下、法人では罰金1億円以下の処罰の対象となる。