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荘内日報社

庄内産スダチ 飲食店などに好評

「出荷サイズ」まで肥大した、研究室が試験栽培しているスダチ。低木のため収穫しやすいという利点もある=先月31日

 酒田市浜中の県庄内総合支庁農業技術普及課産地研究室で試験栽培されているかんきつ類の一種「スダチ」がたわわに実り、収穫の時を待っている。地球温暖化に伴う適応性調査のため2011年シーズンから、カボスやユズ、温州ミカンなど他のかんきつ類とともに栽培しているもの。同研究室で9月中旬ごろから収穫作業を始め、地元の飲食店や旅館などに提供、品質を評価してもらう。

 東北地方では100年後の年平均気温が2―3度上昇すると予測され、庄内地域の一部が温州ミカンの栽培に適する年平均気温が15―18度になる可能性があるという。県は長期的な視点に立って10年に「地球温暖化に対応した農林水産研究開発ビジョン」を策定。これを受け、同研究室は温暖地型作物の栽培適応性調査の一環でかんきつ類試験栽培をスタートさせた。

 これまでの調査結果からスダチの適応性が高いとみられ、同支庁とJA全農山形、各市町などによる「庄内地域スダチ生産拡大プロジェクト」で、14年から16年にかけて栽培実証や販路確保に取り組んだ。

 同研究室開発研究専門員の安孫子裕樹さんによると、植え付けから7年を経た昨シーズンは、6本ある樹木から1本当たり約1400個計8500個ほどを収穫。一部を地元の飲食店、宿泊施設に提供したところ、店主らからは「地元産だけに鮮度が高い」「温暖地域のものと変わらない」と好評だった。このほかに「『地元産スダチ』を話題にお客さんとの会話が弾んだという店主もいた」(安孫子さん)という。

 今シーズンは、昨シーズンに比べて着果数が若干少ないものの、肥大は順調で2L(直径36―39ミリ)が主流。温暖地域と遜色ない高品質のスダチができたという。

 同研究室では、同市浜中よりも比較的温暖な同市飛島でも試験栽培を展開している。安孫子さんは「8月は岩ガキ、秋はサンマなど、冬はマダラ(寒ダラ)といった庄内浜の旬の味覚とセットで楽しめるようにしたい。試験栽培を繰り返すとともに、地元産スダチを広くPRしていきたい」と話し今後、貯蔵方法に関する調査・研究なども進めていく方針。

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