ＤＸ化推進に向け竹富町フェローに委嘱された陳内裕樹氏（右）と小出泰久氏（左）＝19日午前、竹富町役場

　デジタルを活用したまちづくりを推進しようと竹富町は19日、内閣府クールジャパン地域プロデューサーを務める陳内裕樹氏（53）と大阪教育大学客員教授の小出泰久氏（49）をフェローに委嘱した。2人は教育現場におけるデジタル変革や庁舎内の業務、ＤＸ化などに関して指導、助言等を行う。

　陳内氏は総合政策分野、小出氏は教育ＤＸ政策分野を担当する。委嘱期間は来年3月末まで。陳内氏は石垣市のＤＸフェローも担当している。

　同日午前、町役場大会議室で行われた交付式で前泊正人町長が両氏に委嘱状を手渡した。

　前泊町長は「島しょ行政区の条件を克服するためにも、町版のＤＸを推進し、行政サービスの効率化を図ることが必要だ」と強調。両氏に「ＩＴ活用なくして本町発展はない。これまでのノウハウとネットワークを大いに活用していただきたい」と期待を込めた。 　陳内氏はデジタルを活用した情報発信や課題共有などに取り組んでいくとし、「持続可能なまちづくりに貢献できることを楽しみにしている。町民の幸せのために全力で頑張りたい」と抱負を述べた。

　小出氏はギガスクール構想で導入されたＩＣＴ端末の活用などで助言を行う。「先生や子どもたちも学校現場で苦労している。町教委とともに国が目指す教育ＤＸを理解してもらえるような取り組みができれば」と話した。

　フェローとは研究職などに与えられる役職または称号で専門的知識を持つ学識経験者を指す。