ドローン配送実験始まる 瀬戸内町 離島の買い物弱者支援 23年度実用化へ

ドローンへの商品積み込み作業=29日、鹿児島県瀬戸内町古仁屋
鹿児島県瀬戸内町と日本航空(JAL)、日本エアコミューター(JAC)など民間4社による小型無人飛行機「ドローン」を活用した物資の空路配送の実証実験が29日、同町で始まった。商品を積んだドローンは、同町古仁屋と、大島海峡を挟んで対岸に位置する加計呂麻島瀬相までの約7・6キロを4往復。JALが提携し、自動飛行するドローンが操縦者の目視外となる海峡をまたいで配送した試みは県内で初めて。2023年4月の実用化に向け、新たな一歩を踏み出した。
瀬戸内町とJAL、JACなどが20年10月に締結した連携協定に基づく取り組み。ドローンを使った災害時の物資輸送や離島の買い物弱者の支援を目指す。
実験は30日までの2日間。初日はACSL社の「エアートラック」(搭載可能重量5キロ)と、プロドローン社の「PD6B」(同30キロ)を使用し、大島海峡上にあらかじめ設定したルートを飛行。

瀬相へ向けて商品を運ぶドローン
いずれの機体も操縦者が目視できない場所でも自動で飛行できるスマートドローンだが、同日は実験のため、コントローラーを持った操縦者が離発着所で目視したり、補助船で伴走しながら監視を続け、ルートの確認や電波の状況分析なども行った。
この日は好天で風速も5メートル以下。安全性を重視し、搭載荷物を3キロ程度に抑え、片道10分ほどで4往復した。実験は当初、28日の予定だったが、機体に不具合が生じたため29日に延期された。
初日の実験を終え、JALの担当者は「社会インフラとして地域が利活用し、持続可能な事業として運用できるようにしていきたい」と話した。今後も月1回程度の実験を重ね、瀬相港を中心に18路線の飛行ルートの確立を目指す。
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