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松ケ岡の「カスミ桜」2代目“里帰り” 親木から受け継ぎ歴史見守るシンボルに

 鶴岡市の松ケ岡開墾場近くにある「カスミ桜」(市指定天然記念物)の後継樹が11日、松ケ岡に里帰りした。森林総合研究所林木育種センター東北育種場(岩手県滝沢市)が2019年に接ぎ木を成功させて育てた。後継樹の育成を依頼した地縁団体・松ケ岡開墾場の堀誠理事長は「私たちにとって『カスミ桜』は貴重な木。親木と同じ遺伝子を持った2代目が芽吹いた。今後、200年、300年と松ケ岡の歴史を見守ってくれるよう大事にしたい」と語った。

 松ケ岡開墾場南側のモモ畑にあるカスミ桜は例年4月に淡いピンク色の花を咲かせ、地区民を楽しませている。樹齢は400年と推定され、市町村合併前の1992年に羽黒町(現・鶴岡市)が町の天然記念物に指定した。

現在の「カスミ桜」(親木)。かつてのような大木の姿ではないが、今でも松ケ岡地区民が幹の周りを下刈りするなどして大切に管理している

 2009年12月に雪の重みで高さ約6メートルの幹が折れ、今はかつてのような姿はない。木そのものが弱ってきたことから管理する松ケ岡開墾場が11年に東北育種場に後継樹の育成を依頼した。

 2代目は高さ約60センチに成長。3年もので今年4月7日に二十数輪の花を咲かせたという。この日は東北育種場の中村隆史場長や担当者ら3人が訪れ、堀理事長にカスミ桜の2代目を手渡した。  中村場長は「松ケ岡開墾150年と酒井家庄内入部400年の記念すべき年に引き渡すことができて良かった。ほっとしている。2代目として大切に育ててもらえれば」と話した。

 里帰りした2代目は鉢に植えられた3本。時機を見て開墾場内の「松ケ岡本陣」の庭に植えて大きく育てる。

【森林総合研究所林木育種センター東北育種場】  育種センターは北海道、岩手、茨城、岡山、熊本の全国に5カ所ある。国の機関で、松くい虫に強いクロマツや花粉症を引き起こさないスギの研究開発に取り組んでいる。地域のシンボルとなっている天然記念物の巨樹や名木の後継樹の増殖も事業の一つ。これまで全国から320件(21年度まで)の依頼があり、このうち241件が育成に成功した。後継樹は挿し木や接ぎ木で増殖させる。今回は台木に穂木を合わせる接ぎ木で、1本のカスミ桜に育てた。親木と同じ遺伝子を持つ。これまで増殖を手掛けた樹種はスギ、ケヤキ、マツ、クリなどが多い。

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