事前登録を済ませ、受け付けを行う参加者（山陽総合福祉センターで）

　山陽小野田市社会福祉協議会（森田純一会長）主催の災害ボランティアセンター立ち上げ訓練が２日、山陽総合福祉センターであり、参加した約７０人がスムーズな受け付け、必要な支援とのマッチングなどを体験した。

　災害時に必要な支援とボランティアのマッチングを円滑に行うために初めて実施した。ボランティア活動で一番、時間と手間が掛かるのが名前や保険加入の有無などを確認する受け付け業務とされる。これを活動の２日以上前に済ませておけば、当日はすぐに支援に入ることができる。

　訓練では、基礎データやボランティア保険加入の有無などを聞く全国社協への事前登録と、実際に地域での具体的な作業スケジュールなどを調整する市社協への事前登録の両方のノウハウを教えてもらった。スマートフォンでＱＲコードを使っての事前登録に不慣れな人もいた。

　ほかにも被災現場とボランティアのマッチング調整や、スコップ、土のう袋などの資材を車に積み込む訓練も行った。 　 　また新型コロナに加え、これからは熱中症対策も必要で、活動に当たっては１グループが２班に分かれて１５分間ずつ交代で活動に当たるというルールを勉強。これにより密を避け、休憩も十分に取ることができ作業効率は上がる。 　　 　 　講評では市危機管理室の市山陽介室長が「初めてだったが有意義な訓練になったと思う。これから災害が増えるシーズンだが、みんなで立ち向かいたい」とエールを送った。 　　 　市内では２０１０年７月１５日に発生した大雨災害で、厚狭川が氾濫し大きな被害が出た。全国から大勢のボランティアが集まったが現場が混乱し、必要な支援がスムーズに提供されなかったケースもあり、課題とされていた。