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若い世代に「縄文」発信 長野県諏訪地域振興局が6館と連携

日本遺産認定を受け、首都圏在住者を対象に実施したモニターツアー。茅野市尖石縄文考古館でギャラリートークが行われ、学芸員の解説に参加者が耳を傾けていた=2019年3月

 長野県諏訪地域振興局は、日本遺産認定の「星降る中部高地の縄文世界」に関連する諏訪地方の縄文の魅力を若い世代に広めようと、今夏、諏訪地方6市町村の博物館、考古館との連携で「縄文」を切り口に情報発信する事業に取り組む。縄文文化にあまり興味を持たなかった若い世代への訴求力をSNSを活用して高め、来館者数を増やしたい考え。キーワードは「学芸員さんの面白い話」だ。

 連携の対象は市立岡谷美術考古館、諏訪市博物館、茅野市尖石縄文考古館、星ケ塔ミュージアム矢の根や(下諏訪町)、井戸尻考古館(富士見町)、八ケ岳美術館(原村歴史民俗資料館)。これまで訴求力が低かった年代を来館者増への新たなターゲットとする。ギャラリートークなどで学芸員が話す展示品にまつわるこぼれ話や独自の解釈、豆知識を、いつ来館しても知ることができるよう館内展示や紹介の方法を工夫する。

 同局は昨年度、プロモーション事業を手掛ける都内の事業者に委託して、若い世代の目線から見た諏訪地方の縄文文化と6館の取り組みを検証した。その結果、収蔵品や展示物の歴史的価値の高さに力点を置いた企画が多かったが、縄文文化への興味がもともとあまり高くない層にとっては関心を向けにくいという課題が見えてきた。

 改善策として提案されたのが「学芸員さんの話」を新たなコンテンツとする発想。ただ、コロナ禍の影響もあり、学芸員が常時、来館者に対応するのは現実的に難しいため、来館者の興味を引きやすい展示、紹介の方法として書店などが商品の魅力を端的に分かりやすく紹介する店内広告(POP広告)の手法を取り入れた館内展示を提案した。来館者にインスタグラムを使った投稿を促す特典を用意したりするアイデアもあった。

 新年度はこうした提案を試験的に実施する段階に移し、来館者数や投稿数の変化などを分析する。尖石縄文考古館の山科哲学芸員は「観光ニーズが多様化する中で、特定の分野に特化し、そこに行かなければ聞けないような強みがある博物館は、実は可能性があるのではないかと思っている。専門家の視点、ちょっと難しいことをユーモアを交えながら面白く伝える語り口、展示が一層大切になると感じている」と語った。

 同局企画振興課の山川晃課長は「縄文を切り口に諏訪地方の博物館などが連携する取り組みは初めてかもしれない。新たな手法で若い世代に向けた発信力を高め、諏訪地方の縄文が広く、長く関心を持ってもらえるものになればと期待している」と話している。

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