与論町役場で始まった古写真展＝２４日、同町

　「島の自然と暮らしのゆんぬ古写真展」が２４日、鹿児島県与論町の役場１階ロビーで始まった。主に１９５０～６０年代ごろとみられる与論島の自然や人の暮らしの様子が伝わる２３枚を展示。ロビーでは、懐かしそうに目を細めながら写真を眺める来庁者の姿が見られた。３月１０日まで。

　写真展は与論島の暮らしの変遷を伝える歴史文化資料の収集と記録に取り組み、島の未来に生かすための市民参加型の協働研究を進める「総合地球環境学研究所リンケージプロジェクト」の主催。町教委や地元のＮＰＯ法人などの団体が共催し、初めて開いた。

　今回の写真展はＶｏｌ１（第１弾）。「運ぶ」をテーマに、果物などが入ったサイ（籠）を頭に乗せて運ぶ女性や、沖合の大型船に小型船を使って乗客を渡す様子などを撮影した写真が展示された。

　写真展に訪れた人たちは「懐かしいね」などと言いながら、ゆっくりと写真を眺め、当時の島の暮らしに思いをはせていた。

　共催するＮＰＯ法人海の再生ネットワークよろんの池田香菜さん（２８）は「写真を通して昔の暮らしを思い起こすことで、現在、そしてこれからの島のあり方を考えるきっかけになれば」と話した。