紀南に春呼ぶ稚アユ漁
網からすくい上げた稚アユをバケツリレーで車載水槽へと運ぶ漁協関係者ら(10日、和歌山県田辺市新庄町で)
和歌山県南部の紀南地方に春を呼ぶ海産稚アユ漁が始まった。10日、田辺・西牟婁のトップを切って田辺市新庄町の新庄漁協で初出荷があった。372キロが水揚げされ、漁協関係者は「出足はまずまず。この調子で今後も取れれば」と期待している。
県資源管理課によると、県内の採捕期間は2月1日~4月30日で、目標量は3トン。50団体余りに許可を出している。今年はこれまでに由良町の由良町漁協が約24キロを水揚げしている。
10日に新庄漁協が水揚げした稚アユは、7日夜に採捕し、新庄町鳥ノ巣で蓄養していた。組合員らは網から、稚アユを傷つけないように丁寧にすくい取って、バケツリレーで運び出し、計量してトラックの水槽に移した。
稚アユの大きさは全長6センチ前後で、平均の重さは0・77グラム。大きさにばらつきがあり、この時季としては少し大きめという。
水揚げされた稚アユは、大半が河川放流用として、紀の川市の県内水面漁連と紀ノ川漁協、日高川町の日高川漁協で飼育される。
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