奄美市で無料PCR検査開始 感染状況反映し市民が列

無料PCR検査を受けるため列に並ぶ住民=15日、奄美市名瀬
鹿児島県奄美市とパソラボ・大島郡医師会臨床検査センターは15日、奄美市名瀬の奄美文化センターで無料PCR検査を開始した。初日午前中から感染の不安がある住民が訪れ、398人分の検体(だ液)が採取された。奄美大島では週明け以降、検査を受けることができる施設が拡充する。市健康増進課の徳永明子課長は「感染拡大を防ぐためにも、不安を抱えている人は気軽に検査してほしい」と呼び掛けている。
鹿児島県のPCR等検査無料化事業を活用した。対象は新型コロナウイルスの感染に不安がある無症状の県民で、濃厚接触者に特定された人は対象外。15日と16日は事前予約制で、定員は各日400人。両日とも予約定員に達している。
身分証明書を持参した来場者は、スマートフォンで検査結果が届くメール受信設定などをした後、自己採取した検体を提出した。検体は県本土に送られ、結果は翌々日までに被検者に通知される。市の担当者は「陽性確定は医療機関で再度検査を受ける必要がある。今回の検査で陽性が通知されたら、速やかに医療機関を受診してほしい」としている。
家族4人でPCR検査を受けた市内在住の50代男性は「感染していたら仕事で会う人が濃厚接触者になる可能性があるので検査を受けた。無料検査はありがたい」と語った。
予約せずに会場を訪れたため、検査を受けることができなかったという市内在住の50代女性は「この会場では18日から予約なしでも検査できるようなので、月内にまた訪れたい」と話した。
会場を視察した安田壮平市長は「過去にないスピードで感染が広がっている。検査を適切に受けてもらうことで本人や家族の安心につながれば。高齢者が重症化した際の本土搬送についても今後、県と相談していきたい」と話した。
同会場では18日から31日まで(23日と30日を除く)、予約不要で無料PCR検査を受検できる。時間は午前8時半から午後4時まで。
奄美群島では14日現在、県のPCR等検査無料化事業を行う事業者として、奄美市と瀬戸内町、天城町の薬局、医療機関など9カ所が登録されている。検査希望者は県ホームページで、各事業者の受付日時確認を。
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