酒田市役所エントランス 石黒さん(酒田出身彫刻家)の「月光」設置

酒田市役所での除幕式後、自作のブロンズ像「月光」の脇に立つ石黒さん
酒田市役所1階エントランスホールに、同市出身の彫刻家・石黒光二さん(65)=埼玉県所沢市=制作のブロンズ像が設置され2日、現地で除幕式が行われた。
石黒さんは1952年、旧平田町山谷生まれ。県立酒田北高(現・酒田光陵高)を卒業後、多摩美術大彫刻科に進学。酒田市千代田出身の彫刻家・高橋剛さん(1921―91年)に師事した。76年に日展に初出品で初入選。78年以降は連続入選し、96年に会員となった。昨年の改組新第3回日展では、作品「月光」で第3科(彫刻)の最高賞・内閣総理大臣賞を受賞している。
今回は、市が依頼し、「月光」を制作してもらった。高さ2・22メートル(木製台座を含めると約2・5メートル)で、月を象徴する金色の「月輪」を光背のように背負い、腕を挙げて立つ柔和な表情の女性をかたどった。日展出展時はFRP(繊維強化プラスチック)製だったが、今回は同じ型を使い、初めてブロンズで制作した。制作費(運送費などを含む)は約520万円。
この日の除幕式で石黒さんは「月の光が持つ神秘性や安らぎを、女性像の中に表現したもので、観音像も意識した。当たる光の加減や見る人の気持ちでいろんな表情になると思う。市民に愛され、親しまれることを願う」とあいさつ。石黒光二後援会の中瀬義秋会長、丸山至市長、後藤仁市議会議長の3人と共に像を覆っていた白布を除いた。
丸山市長は「日展の最高賞の作品を市庁舎に設置でき、これほど名誉なことはない。これから発展する酒田のシンボルとして市民に愛されると思う」と感謝を述べた。
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