中高を通じて組手での優勝は初めての渡邊さん

　１０月末に北広島市で開かれた空手の第３０回北海道Ｊｒ選手権大会（道空手道連盟など主催）の女子組手で、標茶高校２年の渡邊穂乃香さん（１６）が優勝を飾った。高校での全道制覇は今回が初めてで、形でも３位入賞を果たした。高校総体の全道大会で形、組手の２種目制覇という大きな目標を掲げ、部員１人の空手部で連日猛稽古に励んでいる。

　渡邊さんは中学時代に形で全道制覇の経験があり、高校入学後の大会でも上位に入賞。今大会女子組手は２５人で競い、持ち前のスピードで接戦を制し全道の頂点に立った。長い間、苦手意識があったという組手での優勝は中高通じて初めてで、目標の２種目制覇に自信を深める結果となった。

　同校の空手部は部員減で３年前に休部、渡邊さんの入学とともに活動を再開した。部員１人のため練習相手の確保にも一苦労。小学生の時から空手に親しむ標茶中２年の弟、勝真さんが練習相手を務めるなど家族の協力も全道制覇を後押しした。

　空手部では連日、改めて体力の向上を意識しながら約２時間汗を流す。中学まで所属した北海道糸東会標茶支部清澄館の道場にも顔を出し、指導者の胸も借りている。今月下旬には新人戦の地区予選も始まるため稽古にも一層熱が入る。

　渡邊さんは「来年のインターハイの形、組手で優勝するのが大きな目標。２種目制覇を達成するにはもっと体力が必要なので、下半身の強化などに励みたい」と意気込んでいる。